何冊か図書館に予約をしてました。
どれもこれも待っている人が多い本です。
当面、すぐには読めないだろうと安心して、さらに予約を増やすということをしてました。
しかし、自分の番になる時ってのは、予約時期にずれがあっても、不思議に何冊か重なったりするんです。
具体的には、この3冊の本について「準備が整いました。受け取り期限は2024年3月〇〇日です」というメールが図書館から来ました。
受け取り期限は、それぞれ1、2日ずつズレてました。
具体的には来週の頭です。
で、このメールが届いた時点では、先日読了した黒川博行さんの「熔果」の読み返しとノートを作っていた最中でした。
「熔果」の読み返しとノート作りを急がねばと、昨日終了。
で、今日「熔果」を返却し、予約の3冊を受け取ってきました。
こういうたくさんの人が予約している本は、借り出しの延長ができません。
ですから、今から2週間以内に、この3冊を読まねばなりません。
それに、予約している森見登美彦さんの「シャーロック・ホームズの凱旋」が、ぼくの前に3人待ちの状態まできてますから、近々取りに来いとメールが入るでしょう。
ということで、今日受け取ってきた3冊は、すぐに読み始めねばなのです。
はい、「変な家」は売れているらしいです。映画まで作っちゃったみたいですね。
ということで、この本から読み始めました。
手に取った時に、すぐに読み終えられそうな雰囲気を感じさせましたし。
で、「変な家」のこと
71歳の老人でも、すぐに読み終えられました。
でも、これね、いろいろ思ったんです。
まず、会話の時は、喋っている人の名前が太字で表示されます。
台本みたいな感じです。
だから、会話が続いても「これ誰の発言?」なんて考えずにすみます。
3人で話しているときなんか、実に効果的。
変な家の話なんで、その変な家の間取りについて検討したりするんです。
「ここが不自然なんです」なんて言うときに、普通の小説なら間取りや家の構造を文章で説明しなければなりませんよね、それ、読むのが辛かったりするし、書く方も大変。
この作品は、必要な都度、間取り図を出してきます。今までの小説が「ここが・・・」なんて言う時には、図面の該当の場所を丸で囲ったりして見せるのです。
わかりやすいし、書く方もかなり楽でしょう。
小説の文章って、素晴らしい文章に惹かれて読み続けちゃったりすることがありますが、基本的に「お話」をわかりやすく誤解なく書くと言うことが必要です。でも、それって大変。読む方も書き手が苦心して書いた文章を読んでもわからなかったり誤解したり、あるいは理解するために努力したりで大変なこともあります。
今までの小説が文章で勝負してたからって、これからの小説がそうしなければならないことは無いです。
この作品はウェブを意識してるというか、ディスプレイ上で読まれることを前提にしてるような気がするのです。
読む手間がかからない、みたいな。
奥行きが無いと言うと悪口みたいに見えるけど、奥行きなんて必要無いと考えてるんだと思います。
変な間取り見て、いきなり殺人のために建てられた家だと言い出します。
短絡的ですね。
今までの小説は、殺人というところに行き着くまで紆余曲折、いろんなイベントと登場人物を経ます。
でも、はなっから知り合いの設計士との会話の中で、事件が起こったりすることも無いまま、殺人だ、と来るんです。
手間が無くて良いでしょ。
変な間取りの一本勝負で突っ走るんです。
読む方も楽です。
この辺り、作者の意図は関係なく、新しい小説のあり方の提示だと考えると良いんじゃないかな。
後半のアイデアがちょっとダメ。
でも、全体バランス考えると、まあこんなものかな。
作者は、ネットを中心に活動するホラー作家だそうです。雨穴と書いて「うけつ」と読むらしいです。
そう言う感じの作品です。読者を少しゾッとさせるのが目的の。
いずれにせよ、これが売れてるんです。それが大事。
字数多くなっちゃってすんません、さあ、次のを読まねば。
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