ぼくはプロレスファンだったのですが、最近のプロレスは観ていません。
時折、YouTubeでWWEの試合を見たりしますが、はっきり言えば、全く面白くありません。
そして、昔は女子プロレスは見ませんでしたが、最近、YouTubeで見れるものは見ることがありますが、これまた全く面白く無いのです。
プロレスは約束事があるのですが、相手が何かをしてくるまで、じっと待ってたりするのを見せられても困ります。最近のプロレスって男も女も、そういうことを露骨にするのです。
アマゾンのPrimeVideoで、アントニオ猪木対ビル・ロビンソンてのを昨日見てました。
まあ、地味なくせにファンが喜ぶような技の応援が60分間続くってやつです。
昔なので3本勝負。1本目はずいぶん長い展開の末に、逆さ抑え込みという強烈に地味な技でロビンソンが取ります。
残り時間の少ない中で、なおも地味な試合が続き、時間ギリギリで猪木が卍固めでギブアップ勝ち、3本目をする時間は残っておらず、引き分けという内容です。
この展開、普通だったら客が暴動を起こしても良いくらい地味。
それでも時間いっぱいまで緊張して、固唾を飲むような試合でした。
これ、猪木以外のプロレスラーじゃ客を満足させられないというか、最後まで惹きつけていられないと思います。
おそらく、引き分けにしようということは決まってたんだと思います。
客が満足しているかどうかは、猪木は試合をしながら感じ取っていたんでしょう。
1本目が長い時間の経過の末、ようやくロビンソンが取るというのも決めていたのか、あるいは進行する試合の中で、客の興奮度合いを見ながら筋書きを作ったのか。
そういうところが悪魔的に素晴らしいんですね、猪木は。そしてそういうアドリブ的な猪木の考えを受けて、最高の技術をもって対応するロビンソンの素晴らしさ。
残り時間が短くて、ロビンソンが引き伸ばして逃げにかかったら、0−1で猪木が負けちゃいます。そういう設定が上手いんですよね。
ああ、猪木が負けちゃう! って煽りとくすぐりで客の興奮が最高潮に達するタイミングで出てくる卍固め。あれほど素晴らしく、そしてしぶといロビンソンもついにギブアップをしてしまい、1−1の引き分けで試合時間が終了してしまう。
はっきり言ってプロレスはエンタテイメントなので、筋書きはあるんです。
あっても客を興奮させられるんです。
映画がそうでしょ。
ま、そんなこと今言ってもしょうがありませんね。
WWEのプロレスも女子プロレスも、ぼくはつまらないと思います。
日本からアメリカに乗り込んだ女子プロレスラーのアスカとカイリのコンビ、歌舞伎ウォリアースの入場パフォーマンスは、タッグチャンピオンになっている彼女たちのプロレスがあまり好きではなくても、あの派手な着物を羽織って、後ろのホックを留めて輪にしたチャンピオンベルトを首の周りに置いて、赤い小さな番傘を拡げて肩に担いで入場する姿は大好きです。
うんと派手にやってください。
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