70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

負け試合の最後に、試合に出れて無かった三年生に思い出を作らせるのも良いじゃないのと鎌倉幕府の話を読みながら思ってました

福井県敦賀気比は、ベスト8には進めず、姿を消しました。

最終回の守備で2アウトからリリーフに出てきたピッチャーは、地区大会でも投げたことが無いとアナウンサーは言ってましたが、マウンドに立つ表情は、とても嬉しそうで、思わず応援してしまいました。良かったね。三年生です、彼。高校時代の最後の投球を甲子園で締めくくれました。

一人にだけ投げて、フライに打ち取り、その回は終了しました。

そして、その裏の攻撃。敦賀気比の最後の攻撃も、先頭の4番バッターが打ち取られた後は、代打が二人出てきて、ゲームセット。

いろいろご意見もあるでしょうけども、ぼくは素直にこういうのが良いと思います。

 

その後、大阪桐蔭二松学舎の試合。

どこか大阪桐蔭を止めないと、みんなやられちゃうぜと思ってます。

あまり熱心には見てませんでしたが、今回は4点で勘弁してくれて、試合もスムースに終わりました。

「鎌倉殿の十三人」のテーマソングを大阪桐蔭の応援ブラバンが何回も聴かせてくれました。

 

昨日「実朝の首」を読み始めたと書きましたが、以前読んだはずのこの作品、え、こんな話だったのという驚きと共に、そして大阪桐蔭の勝利とともに読み終わりました。

多分、以前は途中で読むの止めたのだろうと思います。

だって、登場人物について、いちいち知識も無かったし、鎌倉時代の勉強もしてなかったので、読んでても興味が続かなかったのでしょう。

今回は、大河ドラマでバッチリ予習しているので、和田の乱も、あああの濃い顔のおっさんだとか、三浦も、義時も政子も後鳥羽上皇も、具体的に俳優の顔も浮かぶし、すごく分かりやすかったのでした。

三代目将軍の実朝を、その甥にあたる公暁が暗殺し、首を持ち去るという事件から話は始まります。

実は、この暗殺事件、かなりの政治的な陰謀で、実行犯の公暁なんぞはただの道具。

この事件の以前に起こっていた和田合戦で、あの濃い顔の(俳優がです)和田義盛らが打ち取られてしまってますが、その因縁も絡んでいます。

そして京では尾上松也が演じる後鳥羽上皇が、北条を滅ぼしてしまおうと、いろいろ企んじゃっているって状況です。

で、実朝暗殺から始まる物語は承久の乱へと展開していきます。

 

イメージが湧いてから読むと、この作品は、さすがに葉室麟先生、とても面白いのです。

もちろん、昨日書いた通り、葉室麟らしい「想い」とか「誠」とか「真心」とか「心」とかの、美しい話ではありませんけども。

以前読んだ時は、美しい話なのだろうと勝手に決めてかかって裏切られ、そして登場人物もよく分かってなかった状態だったのもあり、良い印象が無かったのですね。

 

それはそれとして、大河ドラマの作者、三谷幸喜氏の脚本は、特定の人物を神がかったり、あるいはすごい英雄にしなかったりして、特に北条政子の描き方は普通の人で、とても良いなと、改めて思いました。

こういう別の描き方を読んでみると、どうしてもものすごい理解力があったり、素晴らしい対応ができたり、という感じで描いちゃうし、それはそれで良いのですけど、ドラマでは三谷幸喜氏らしい表し方を提示されてますから、好感が持てるのですね。

 

あ、それとついでに、鎌倉幕府の将軍って、ずっと9代目あたりまでいたのですね。

頼朝の血筋を皆殺しにした後、京から親王などをお迎えして将軍に付けて、北条が実質的に政治を行なっていたのです。

足利尊氏が活躍する太平記読んでた時には、将軍なんかおらず、ただ執権がいただけみたいな感じがしてましたが、傀儡でも将軍はいました。