ぼくは、やがて左折するので、一番左の車線をゆっくり走ってました。
前方の右横の車線を走っていたトラックが、右折しようとして道路上で停車しました。
そのトラックの後ろには、僕の車と並走している小さめの白いクルマが走ってます。
その白い車は、前方停車中のトラックを避けようと左側の車線に入ろうとしました。
で、その白い車が入ろうとしている左側の車線には、ぼくの車があるんです。
その白い車のすぐ左横。
変だなと気がついて、ぼくはゆっくりブレーキをかけます。後続車がいるので、急に止まると危険なのです。
右の白い車もブレーキを踏みながら、ぼくと並走し、こちらに寄ってきます。
クラクションを鳴らし続けました。
ぼくには他にやりようがありません。
で、右の車は、こちらの車線に頭を少し突っ込んで、斜めに停車し、ぼくの車は無事すり抜けられたのです。
右後方を振り返ると、白い車の運転席には、ころんとした小柄なメガネの60代と思われるおばちゃんの顔が見えました。
自分の前の車が止まった時は、自分もゆっくり一旦停止して、周りの交通の流れを把握した後に、どうするか行動を考えてねと念を送りましたが、メガネのおばちゃんには届きませんでした。