スキー履いて坂を登るのに、逆ハの字にスキー開いて進むってのは、小学校の頃誰かに教わりました。
少しの距離だったら横向いてスキー板並行にして登るんですけども。これは、教えてもらわないけど分かってました。
子供の頃はスキー場に連れて行ってもらったことは無く、河原の土手の坂を滑り降りて遊んでいたのです。雪は適当に降ってますから、ある程度の長さの坂があればスキーで遊べます。
だから冬は足羽川原の土手は、スキーはいた子供でいっぱいでした。
今の子供はスキー場に行くのでしょう、雪が積もった河原にスキーはいた子供はいません。
子供の頃に遊んでいたスキーというのは、ゴム長の底を当てる金具がついていて、その金具のいくつかの穴に通した平べったいテープ状の紐でゴム長を固定するのです。転んでもスキー板は外れません。
一応、板はスキーの形をしていました。
ぼくの父親の子供の頃は、それが竹を割ったものだったそうです。
土手の上から坂を滑り降りて、河原の平たいところを少し滑っているとスキーは止まります。
当然リフトなんかありませんから、土手のてっぺんまでは自分で上がります。スキーは履いたままです。
ということで、スキーを逆ハの字に開いて坂を登ったのです。
雪が積もったら毎日でもスキー持って河原で遊びました。
単純に面白かったのです。
大人になってから、まだ若い頃でしたけど、本来の勤め先から別の会社に1年半ほど預けられたことがありました。そこの会社で覚えたいことがあり、勤め先にお願いして行かせてもらったのです。まあ、今にして思えば、本当に自由に好きなことをさせてもらえたですね。甘やかされて育ったんです。
その行った先の会社で、冬にスキーに行こうということになりました。
そこの従業員の人たちの企画なのですが、ぼくも誘ってもらいました。
行き先は蔵王。
すごくスキーが上手なのに仕事の関係で参加できない隣の課長さんから、スキーを貸してもらいました。
はい、預かってもらった会社でも甘やかされてました。
ぼくはスキー場に行ったことがありませんでしたから「ちゃんとしたコースで滑れないと思う」と断りかけましたが、皆さんが「大丈夫、教えてあげる」って言ってくれたので連れて行ってもらったのです。
子供の頃の河原スキーは、真っ直ぐ滑る直滑降。最後、自然に止まりましたから止め方を知りません。もちろん曲がり方も知らないです。
スキー場に行くと、まず、ぼくの現状を知るために、リフトに乗って上まで行き、とりあえず滑ってと言われました。
で、子供の頃を思い出して滑りました。
真っ直ぐ、一直線。
滑れるのですが、スピードがすごかったです。途中、やばいなと思ったので、横倒しに倒れて止まり、再び滑るということを繰り返しました。
スキーの級を持っている人が笑いながら見ていて、下までついたら、ボーゲンを教えてくれました。
ああ、これならスピードが出ないし、好きなように曲がれるし、ちょっと体重移動すると止まれます。
ということで、子供に戻って、何回も滑って楽しんだのです。
その何年か後に、再びスキー場に行く機会があり、相変わらずの初心者ボーゲンで滑ったのですが、ぼくのスキー場体験は、その2回だけです。
すごく疲れて、汗がベタベタになるし、ジジイだし、もうスキーはしませんけど、面白かったのは覚えてます。
冬季オリンピック見ながら、そんなこと思い出してるのは、選手に失礼ですね。
あ、スケートもわずかですが経験あるのを思い出しました。