ああ、やっぱりあの犬のことを書かないといられない。
散歩の途中、真っ白い大きな犬がベンチの上でフセをしていました。
そうとうでかいです。ちょっとお目にかからないくらい。一時期流行ったゴールデンリトリバーと比べて一回り以上大きいです。
耳がピンと立ってます。
横に飼い主の女性が座ってます。
もののけ姫に出てくる大きなオオカミみたいな感じ。
そのまま、ぼくは歩き過ぎたのですが、どうしても気になって引き返し、「その犬は、なんていう種類ですか」と飼い主に聞きました。
ホワイト・シェパード。
ああ、そうだ、真っ白で分からなかったけど、これシェパードです。
シェパード自体、最近ほとんど見なくなりましたが、たしかにシェパード。真っ白のシェパード。
メスだそうです。
そんな話をしていると、犬はタラタラとベンチから降りて僕の方に近寄ります。
ああ、なんと愛想の良い犬。
飼い主が、太いリードをキュッと握りしめました。
その気持ちわかります。
どんなにおとなしい犬でも、万が一に人を噛む可能性は無いとは言えません。
どんなに可愛がっている犬でも、一回でも人を噛んだら終わりです。その瞬間、自分の手元からいなくなります。
それに、初対面のぼくが、どんな事をするか、予想できません。
とにかくデカイ犬です。力ではとても敵いません。リードを握りしめても、制止できません。
撫でたかったけど、撫でませんでした。
またね。
頭の上あたりで、指をひらっとさせました。
子供の表情で、ぼくの方を見上げました。
ああ、かわいいなぁ。
ぼくが子供の時、テレビで「名犬リンチンチン」というドラマが放送されていて、主役はシェパードでした。
それから「名犬ラッシー」というテレビドラマもあって、こっちはコリー犬。
どちらも、福井では、実際に町で出くわすことは、ほとんどありません。
でも、大きい犬は良いですね。