70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

「八月の御所グラウンド」万城目学

ここんとこ、図書館で本を借りて、期限が来て、全部読まないまま返却するてのを繰り返してました。

ああ、歳をとったら本も読めなくなるのか、なんて変な方向に考えが行ったり。

 

しかし、久々に読了しました。それも読み始めて2日間での読了。

万城目学作「八月の御所グラウンド」

この本、短めの作品が2つおさめられてます。

P6〜P60、55ページほどの「十二月の都大路上下ル(かける)」

P62〜P204、143ページほどの「八月の御所グラウンド」

両方とも京都を舞台にしたスポーツ大会でのドラマが描かれてます。

 

「十二月の都大路上下ル(かける)」

 ぼくは、この話、好きです。

京都の都大路を駆け抜ける女子全国高校駅伝です。

女子の陸上部。主人公は、坂東(さかとう)と言う名前の一年生。

 

京都の女子駅伝って、毎年テレビで見ています。あ、高校生のじゃなくて、県対抗の社会人も大学生も高校生も混じるやつですけどね。ドルーリー朱瑛里も走ってたですね。

駅伝とかマラソンの中継は、レースそのもの以外に街の景色とか見るのが楽しいんです。

 

この小説の舞台となるのは、女子の高校駅伝。学校対抗みたいな。

なんか、野球での甲子園に匹敵するレースだそうです。

 

サカトゥー(坂東)と仲間から呼ばれている主人公の高校が、この女子全国高校駅伝に参加するのは27年ぶり。京都への出発前に全校生徒を動員しての壮行会が行われたほどです。

季節は12月。寒いときですね。

女子の大会は、21.0975キロを5人でつなぐのです。

サカトゥーの学校は、ランナーの5人が全部2年生です。

1年生で補欠登録には入っているサカトゥーは走らないので、レース前日京都の宿屋で気楽な気分でいるのですが、そういう気楽さに少し罪悪感も混じると言う複雑な心境で、晩飯をパクつき、家で頼まれたお土産のお香の店にたどり着けるか心配しています。

あ、サカトゥーは絶望的な方向音痴なのです。

 

さて、先に夕食を食べ終えた陸上部顧問の「鉄のヒシコ」と呼ばれている菱 夕子先生は、「サカトゥー、食べ終わったら私の部屋に来て、部屋は3階の山茶花だから」と鋭い声で言って食堂を出て行きました。

きっと、明日の応援場所の確認だろうと、あくまで気楽なサカトゥーは、ヒシコの部屋でとんでも無いことを聞かされるのです。

 

明日走る予定の2年生のココミ先輩が、貧血の症状が治らず欠場することになったのです。

落ち込んでいるだろうココミ先輩を全力でフォローしますとサカトゥーは宣言しますが、

「違うって、ココミの話じゃなくて、アンタの話。ココミの代走は、坂東、アンタに決まった」と、鉄のヒシコは、サカトゥーにボールペンの尻を突きつけて宣言します。

 

サカトゥーは、自分は絶望的な方向音痴なので、コースをちゃんと走れないと言います。

しかし、みなさん、テレビ中継を見ていてお分かりの通り、コースは観客が並んでますし、他校の選手も走っています。本番で迷子になることはありません。

そして、彼女が走るコースは、まっすぐ進んで一回だけ右に曲がる、それだけのコースだそうです。ちなみに、それは5区、アンカーです。

 

と言うことで、どういう話の展開にするのかと思うのですが、次の場面は、当日、レース会場。サカトゥーは、5区のスタート地点で、4区のランナーを待っているのです。

 

ぼくがこの話好きなのは、決して方向音痴のランナーが駅伝を走ることがネタじゃなくて、あるいは高校生のスポーツ感動ドラマでもなくて、万城目学さんらしく変な話が混じってくるからじゃ無くて、普通の高校生の陸上部の女の子が、普通に明るくて、普通に緊張したり、普通に走ったり、普通に他校の選手と交流したり、そういう普通の青春が気楽に楽しく描かれているからかな。

 

八月の御所グラウンド

こっちは、男子大学生が主人公。

御所の中にはグラウンドがあって、みなさんそこで野球などを行えるらしいですね。

この話は、野球大会。

 

内容は詳しく書きませんけど、ヨタ話かなって気がしてました。しかし、五山送り火(お盆の大文字焼きなどです)なんかが出てきて、ああ、そうかそっちかと。

鴨川ホルモー」から時は流れ、万城目学さんもそれだけ歳を重ねてますね。

 

 

なお、ちゃんとした紹介・感想はこのブログを読んでくださいね。

ぼくも、これ読んで、この作品を読みました。

本猿 (id:honzaru)さん、すんません。

 

 

 

 

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