70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

「ファラオの密室」てのは第22回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作

不思議にあれほど「読書スピードが遅くなったのは歳のせいだ」と嘆いていたぼくは、結構なスピードでこの本を読み終えたのです。

子供の頃、ぼくは小説本のページ全体をパッと見て、そのページを読み飛ばすか、どの部分だけ読むのかを判断してました。

瞬間的に目に入れるのはページ全体で、特定の文字を見ないのです。文字を読まないから、読むスピードがものすごく早かった。

そういう読み方で、ちゃんと内容がわかってました。

子供だったからできたんでしょう。それにストーリーを追う読み方でした。次はどうなるのか、早く知りたくてもどかしくて、とにかく先へ先へと急ぎました。

 

でも、ある時、そういう読み方は勿体無いなと思うようになりました。それ以来、ちゃんと文字を追って読みようになったんです。

それでも、読むのは早い方でした。

 

大人になってから、ラピッドリーディングの授業のさわりだけ受けたことがあります。「速読」ってやつですね。やり方は、ぼくが子供の頃にしていたのとほとんど同じでした。とにかく文字を読まずに、ページ全体をパッと見る。それでそのページの内容を把握するってやつです。

ま、とにかく今はそんな読み方はしてません。

 

でもね、この本「ファラオの密室」を読むときに、ちょっとだけ子供頃にしていたようにして読みました。

この本、アイデアはなかなか面白いのですが、小説として読んでいると、途中で嫌になってしまうから、とにかくストーリーだけを追うことにしたんです。

 

古代エジプトが舞台です。登場人物たちも昔のエジプトの人たち。

紀元前1300年代後半、死んでミイラにされた神官のセティは、自分の心臓の一部が切り取られていたので冥界の審判を受けることができません。

要するに閻魔大王のお裁きを受けるためには、自分の完全な心臓を取り出して吟味して頂かないとダメなんです。

ということで、閻魔さま、じゃ無かったエジプトの神様の一人であるアマトから、3日間の猶予をもらって一回現世に戻り、欠けた心臓の欠片を探し出して戻ってこいと言われます。

これね、もし3日間で戻って来れなかったら、エグいことになるんです。

 

セティは、心臓と共に記憶の一部も無くしてました。

亡くなった王さまの葬式の前に、ピラミッドの中の玄室のチェックをしている時に天井が崩れ、セティは下半身を潰され動けなくなり、そしてナイフを胸に突き立てられて死んでいたんです。死ぬ時あたりの記憶がありません。誰が自分にナイフを突き立て殺したのか、心臓の欠片がどこに行ったのか、一時的に生き返ったセティは必死に謎を追うのです。

結構アイデアが良くて、面白そうでしょ。

 

でもね、登場人物は、みんな古代エジプト人のはずなんだけど、こいつら現代日本のゆるい大学生みたいな奴らなんです。考えも、喋り方も。

特に主人公のセティは女々しささえ感じさせて、いやんなっちゃいます。

 

ま、ツッコミどころも結構あるんです。

途中で読むのやめようかとも思いました。でも、ある程度アイデアで引っ張ってもらえるから、最後まで読もう、それに割合読むのが負担にならないし、登場人物たちをけとばしたくなるのを我慢して、子供の頃のような読みかたをして、ささっと最後まで読み終わりました。

 

そしたら大谷が27号を打ったってんでテレビをつけたのですけども、NHKもニュースを読み上げるだけで画像がまだ間に合ってませんという状況。

 

 

 

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