キングは「ホッジス3部作」と呼ばれるミステリーを書いてまして、ぼくはそれを順番に読んでます。
1作目は「ミスター・メルセデス」
2作目が「ファインダーズ・キーパーズ」なんです。
「ファインダーズ・キーパーズ」は読むのに随分時間がかかりました。2週間以上かかって、途中で返却期限を延長して、昨日読み終わったのです。
延長した返却期限は5月30日だったのですが、読み終えたのでさっき返却してきました。
こんなに時間がかかったのは、読まない日もあったからです。
昔、スティーヴン・キングからは、そっと後退りして、そして全速力で走って逃げて、それ以来近づかないようにしてたのですが、キング初めてのミステリーと聞いて、この「ホッジス3部作」は読むことにしたのです。
しかし、昔、本能的に逃げたのは、やはり正しかったのです。
「ミスター・メルセデス」は結構すぐに読めましたが、この「ファインダーズ・キーパーズ」はきつかった。キングの圧力がすごいんです。まるで大の里と相撲をとっているみたいでした。
お話は、ザクっとこんな感じです
たった3作を公開しただけで筆を折り、隠居生活に入ったジョン・ロススティーンといいう作家の、というか彼の書いた小説の熱烈なファンであるロクで無しのモリスって男がいるのです。
隠遁生活に入っているジョン・ロススティーンは現金での支払いしかせず、自宅にそこそこ大金を置いているという話がモリスの耳に入ります。
そして現金よりも、もっと魅力的な話も。ロススティーンはモレスキンの手帳に、自分の創作を書きつけて、そのノートがたくさんあるというのです。
ということで、モリスはロススティーンの屋敷に強盗に入り、ロススティーンの手帳の山を見つけ、現金も奪い、ことのついでにロススティーンを撃ち殺してしまいます。
モリスは、しばらく帰っていない自宅に逃げ戻ります。
そして、奪った現金とノートをトランクに入れて、土の中に埋めて隠します。
しかし、酒を飲み過ぎて暴力事件を起こし、ご丁寧に強姦までやらかして逮捕され刑務所に入れられます。
天才作家ロススティーンの家を襲った犯人は捕まらなかったのですが、その犯人は別の事件で終身刑となったのです。
そして時は流れ、モリスが住んでいた家には別の家族が住んでいます。
その家族の長男、ピーターは、ある日偶然、昔モリスが埋めたトランクを発見してしまいます。
ピーターは文学少年です。
トランクに入っている現金は、以前ミスター・メルセデスによって大怪我を負い、仕事運を無くした父親宛に、定期的に封筒に入れて送られていました。
しかし、そんな現金よりも、ピーターの心を捕えたのは、天才作家ロススティーンの書いたノートだったのです。
さて、刑務所の中のモリスは、何とか刑務所を出て、あのロススティーンの書いたノートが読みたいのです。そしておとなしく刑務所生活を送っていた彼は、ついに仮釈放でシャバに出ることができました。モリスはもう還暦となっています。
ということで、凶悪犯のモリスとピーター少年との関わりは、かなり暴力的なものとなっていくのは当然ですね。
ここに、定年退職した刑事で、現在探偵事務所(正確に言えば私立探偵ではありません)を営んでいるホッジスが絡みます。
犯人も、その犯人の宝物を発見したピーターも、すごい文学好きなんです。彼らの価値観は、僕らとは違います。とにかくロススティーンの創作が書き溜められたノートは至高の宝物なのです。
上巻は、そういう文学好きの思いや行動が、面倒臭くもしつこく書かれているので、これを読むのがすごく辛いのです。キング、本当にしつこく、くどい。
下巻の後半は、流石にキング。スリルとサスペンス。どんどん読めます。
何回も言いますが、そこに至るまでが辛い。読むの止めようかと、何回か思いました。
ま、読んでみてくださいよ。
読み終えて良かったなあ
このブログ書くときに、舞台になった町の名前を確認しようと思ったのですが、どこかに書いてあると思いますけど、どこに書いてあるのかわからない。
舞台になった土地の名前や、どんな感じの町なのかとか、登場人物の服装とか、きっちりこまめに書いている作家も多いようですけど、キングはその辺り、あまりしつこく書かないような感じかな。
そんなもの要らない。その町の地図みたいなのが作家の頭にあれば良いんです。人物の服装とか、そういうのって特に必要なさそうなんだなとか、そんなことを思いました。
さあ、3部作のうちの2作を読み終えて、あとは3作目を読めば良いのです。
でも、しばらくお休みにしましょうか。
今日、図書館に本を返却し、ついでに他の本をいくつか借りましたけど、「ホッジス3部作」の3作目は借りてません。
あ、今日、嬉しかったこと。
市立図書館のアプリが新しくなって、iPhoneの画面に、ぼくの会員証のバーコードが表示されるようになりました。
てことは、カード無くてもiPhone持ってれば本が借りられるということ?
ということで、今日はセルフ貸出機で、iPhoneの画面に表示されるバーコーをを使って、本を借りてきたのです。
これ、ちょっと嬉しい。
1作目の「ミスター・メルセデス」についてのブログは、こういうのです。
よければ、見てやってください。
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