ずずずっと、一応最後まで読み終えました。
日テレのニュースショーというかワイドショーで政治絡みの話をする橋本五郎さんっておじいちゃんがいるでしょう。
この人、読売新聞の人です。1946年生まれだから77歳くらいでしょうか。
もう一人、尾山宏さんというやはり読売新聞の論説副委員長、1966年生まれの人。
この二人で、故安倍晋三氏にインタビューした内容をまとめた本です。
2020年7月に、この企画を安倍さんのところに持ち込んで了承を得たのですが、その翌月末に安倍さんは首相を辞任。
バタバタしてて企画がボツりそうな状態で、改めて了承をもらい直し、2020年10月から2021年10月にかけて、18回、計36時間かけてインタビューが行われました。
そんで2022年7月に安倍さんは暗殺されてしまいました。
取りまとめたものを奥さんの了承を得て2023年2月に出版されました。
本人が総理大臣を辞任した直後に語った回顧録なので、歴史的な価値はあると思います。
最新のコロナ騒動から始まり、第1次内閣、第2次内閣の時のこと、経済、外交、防衛等いろんなことの記憶が鮮明なうちに本人が語っています。
森友、加計問題、桜を見る会のことも書かれています。
本人自身が語りますから、おそらく都合のよい記憶になっているものもあるだろうと思いますし、認識がこちらと食い違ったままのこともあるでしょう。
でも、ついこの前のことばかりで、読んでいて面白いです。
その時の状況、彼の考え方と対応、そして思いが述べられています。
彼が民主党に対してかなり嫌悪感を抱いているのも感じられます。あの政権、ほんとに酷かったですからね。
さらに、役人たちへの見方。やはりあなたもそう思っていたんですね。
読むと、政府に対して寛容な気持ちになれますよ。
ぼくは、岸田さんは嫌いだけど、彼に対しても少し寛容な気持ちになっているのは良いことなのか、どうなんでしょう。