70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

「ロシアの星」 ガガーリンです。憶えてますか? プーチンじゃありません。

2022年て今年ですね。6月30日発行の本です。

なんで、この本を読んだかと言うと、図書館の入り口近くに、最近入ってきた本を置いてある棚があって、ぼくは図書館に行った時に、まずその棚を見るんです。

で、表紙の絵がなんとなく気になってこの本を手に取りました。

日本語タイトルがあまり目立たないし、著者の名前はロシアぽく無くて、フランス人?という感じですね。

この人の名前を見たのは初めてです。

 

本の装丁は、固い紙は使っておらず、表紙は別の紙で、両端を内側に折り込んで被せてあるんです。

もちろん図書館の本ですから、表紙が外れないように、表紙をカバーするフィルムは裏側にも及び、本体にしっかりくっつけられています。

で、表紙を捲ると、折り返しの部分に本の内容が紹介されてました。

そのまま引用します。

1961年4月12日、人類で初めて宇宙に行ったユーリー・ガガーリン。その偉業は国を挙げて讃えられ、多くの人々に影響を与えた。

着陸したヴォストーク号を発見した農家の女性。ガガーリンの大ファンの男性。フランスのジャーナリスト。最愛の妻……。

強大な国家を背負い7年後に事故死した英雄と、彼に人生を変えられた人々の悲喜こもごもを描く、連作短編集。

内容紹介としては、これで十分ですね。

ガガーリンて「地球は青かった」って言った人です。

今このブログを目にしてくれている方達の内かなりの人が、その時まだ生まれて無かったかも知れませんね。

 

 

この本には10の短編が入ってます。その他に冒頭、ガガーリンが宇宙へ旅立つ直前に妻と娘たちに宛てた短い手紙も入ってます。この手紙は本当にガガーリンが書いたものなのか、それとも作者の創作したものなのか、知りませんが、この手紙もぼくは好きです。

各短編は、おおよそ、ガガーリン本人では無く、なにかしらガガーリンのことを意識している一般人、あるいは直接関係者たちのお話です。

人間ドラマって都合の良さそうな言葉を、訳者あとがきに見つけました。

 

 

なぜフランス人作家が、ガガーリンというソ連の英雄と当時のソ連の一般人たちの話を書いたのか、不思議ですが、もしかするとガガーリンという有名な英雄に関連した庶民のちょっとした出来事を想像するのが面白かったのでしょうか。

当時の鉄のカーテンに遮られたソ連の庶民生活や感覚を、政治的なメガネ抜きに、覗くように想像するのは、確かに面白いかもしれないですね。

いずれにせよ、なんでガガーリン、それも今なの? と言いたくなります。

 

訳者あとがきでは、2016年にフランス人宇宙飛行士が初めて国際宇宙ステーションに滞在したのですが、作者の6歳の息子があれこれ知りたがったので、お母さんとしては宇宙飛行士についていろいろ調べているうちに、物語がふくらんだと書かれていました。

なるほど、それなら。

あとがき大事ですね。

 

いずれにせよ、この本、ほのぼのと面白いです。