70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

「メソポタミアの殺人」ポアロ物です、アガサ・クリスティー作 ネタバレ無し

本を読むのが遅くなったのと、あれやこれやと気が散るのと、ちゃんと内容を把握しかねてもう一度ゆっくり読み直したりしているので、アガサ・クリスティの「メソポタミアの殺人」を、今日ようやく読み終わりました。

福井市の図書館の貸し出し期間は2週間。

もし、次の人の予約が入ってなければ1回だけ延長できます。

この本は4月30日に借りたのですが、一緒に借りた本を先に読み、その当時、色々ありましてゆっくり本を読んでいる状態でもなく、この本を少しだけ読んだ状態で返却期限が来てしまいました。

で、この本を返却期限5月28日に延長。

その延長の際に予約していた「安倍晋三回顧録」を借りて、こっちは次の予約の人が待っているので延長できないから先に読みました。

.その後、このメソポタミアの殺人の続きを読みましたが、昨日(5/27)の時点で読み終えられず、今朝遅く起きて体操したりしてから読み出し昼過ぎに読了。

昼飯は、朝が遅かったので千秋楽の相撲中継見ながら食べればいいということで、図書館に本を2冊返却してきました(5/28)。

そんな話はどうでもいいですね。

 

さて、この本、どこかに名作と書かれていたので期待しました。

舞台はイラク? 書き出しの舞台がバクダッドのホテルでした。

 

アメリカ人の考古学者エリック・レイドナー博士は、博物館からの依頼で砂漠の遺跡を発掘しています。

この調査団の宿舎には、レイドナー博士の奥さんも滞在しています。麗しのルイーズが。

このルイーズすなわちレイドナー夫人の精神状態が最近不安定なので、夫であるレイドナー博士はドクター・ライリーが推薦する看護婦エイミー・レザランを雇い、妻の付き添いを依頼します。

メソポタミアの殺人」は、看護婦エイミー・レザランの一人称で語られます。

 

調査団の宿舎にはレイドナー博士のチームが生活しており、レイドナー夫妻を含めて10人がいます。エイミー看護婦を入れると11人。

エイミー看護婦を信頼したルイーズ、レイドナー夫人は、抱えているトラブルを打ち明けます。

ルイーズが20歳の時に初めて結婚した相手はアメリカ人でしたが、彼はドイツのスパイでした。(第1次世界大戦の時代)

夫の正体を知ったルイーズは、彼を告発します。彼女の父親は陸軍省に勤務していたのです。

そして夫はスパイとして銃殺されたと聞かされました。

 

しかし、その後ルイーズが別の男と仲良くし始めると、彼女のもとに変な手紙が来るのです。

「他の男と結婚したら、お前を殺す」 死んだはずの夫からの脅迫状です。

父親に相談すると、実は彼女の夫は銃殺の前に脱走したのだと言われます。

ただ、脱走後に乗り込んだ列車が転覆事故にあい、他の乗客と一緒に遺体で発見されたのです。

いずれにせよ、夫は死んだはずなのですが、新しい男性と付き合うたびに脅迫状が送られてくるのです。

 

現在の夫、レイドナー博士と出会った時には、その脅迫状は届かず、結婚式の当日まで何事もありませんでした。

しかし、結婚して2日目に、ついに手紙が来たのです。

そして手紙は何回か届き、ガス漏れ事件もあり、怖くなった彼女は夫の発掘現場についてきたのです。

砂漠の真ん中で、町とも離れているこの場所にいれば安全だろうと。

 

ところが3週間ほど前に、イラクの切手が貼られた脅迫状が届いたのです。

そして1週間前に、直接持ってきたと思われる1枚の紙がテーブルの上に置かれていました。

もとの夫の顔は15年も時が経過し、見てもわからないだろうと思います。

さあ、死んだはずの夫が、この調査団宿舎に現れた、あるいは名前を変えて潜り込んでいるのでしょうか。

 

という感じでミステリアスな雰囲気。

そしてついに、119ページ目で殺人が起きます。

麗しのルイーズが殺されたのです。

 

さて、この作品はポアロのシリーズです。

そんで、ポアロはまだ登場してません。

近くの町で開業しているドクター・ライリーと警察署長と警官たちが調査団宿舎に乗り込んできます。

犯行時間の特定が行われ、犯行時の関係者全員の行動の調査が行われます。

しかし、どうもここの警察の手にあまりそうな不思議な殺人事件なのです。

困ったなという時に、ドクター・ライリーが先日フランス領事から聞いた話をします。

あの有名な探偵エルキュール・ポアロがシリア軍の内部の不正事件の調査のためにこちらに来ていて、その仕事が終わったので、バクダッドを見物して、その後再びシリア経由でロンドンに帰る予定だと。そして明日、バクダットへ行く途中の近くの町ハッサニーを通るらしいのです。

警察署長は、もし協力してもらえるのなら大歓迎だと言います。

それで、ドクター・ライリーの方からポアロに頼んでみてもらえないかと頼むのです。

ということで、変な<外国人>、名探偵エルキュール・ポアロはドクター・ライリーの車で調査団宿舎に乗り込んで来るのです。

 

ずっとエイミー看護婦の一人称で語られているこの作品、旅行のついでに現れたポアロ

ぼくは、関係者の話を聞いただけで、その場で名推理を披露して犯人を捕まえて、ポアロは再び旅行に戻り去っていくのだと思いました。

でも、まあ早かったですけど、何日かポアロはこの場に留まって事件を解決するのです。

 

そんで、正直、ぼくは納得していません。

ちょっと無理なんじゃないの、その犯行とか、色々ね。

でも、アガサに上手に引きずりまわされて、面白いと思ってしまいました。

 

なお、エイミー看護婦が語るところによれば、この後ポアロオリエント急行に乗って、不思議な事件に遭い、それを解決したらしいとのことです。

 

ずいぶん読みましたから、このシリーズはしばらくお休みにしようかなと思っています。