子供の頃のように

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香港のことですが、国家安全法とかわかります?

非常にお恥ずかしいことですが、香港の状況に関する認識、ぼくは非常に薄かったです。

ま、今でも薄いのですが。

 

現在、「国家安全法」という単語とともに彼の地で問題になっていることを、ぼくは単純に香港住民の自由とか人権とか、そっち方面のくくりの中で「自治」ということなんだろうと、非常に単純にこれを認識していました。

そっち方面のくくりで、この問題を眺めると、アメリカの対応やイギリス首相の今回の発言などが非常に分かりづらいのです。

 

また、香港返還からの流れについての認識も十分にはありませんでした。

 

という反省を込めて、ほんの少しだけですが、勉強してみたのです。

この勉強自体が不十分なものではありますが、ちょっとブログに書いてみようかなということであります。

 

 

何で「高度な自治」が問題なの?

 

香港の中国への返還

香港は、昔、アヘン戦争という、まるでヤクザみたいな手口で、イギリスが清国から奪い取りました。

ひどいことだと思います。

 

しかし、中華人民共和国も、鄧小平の時代になると、そこは中国の領土であると、極真っ当なことを強く主張し、イギリスも元々武力にものを言わせての狼藉でしたので、これを返還することになったのです。

イギリスの永久領土だという主張もありましたが、1898年に99年間の租借ということがなされたようで、その期限明けということなのでしょうか、1997年に中国に返還されることとなりました。

 

それぞれの腹の中

中国としては

西側に対する貿易の窓口、投資の受け口としての香港が残り、維持されることは、やはり都合が良いのです。

 

西側としては

取引先として残ると都合が良いけど、そのためにはイギリスの残したルールに従った市場経済が維持されないと困る。

 

 

一国二制度

というお互いの経済的な要求に基づき、「一国二制度」という変な状況が出来ました。

中国に返還後も50年間は、香港は「高度な自治権」と「資本主義制度」を維持するということです。

ここで「高度な自治」という言葉が出てきました。

 

これは人権とかそういう方向のものでは無く、中国と西側の経済取引をスムースに行うという方向の概念なのです。

 

 

 

アメリカの気にすること

アメリカとしては、商売ができるということが大事です。

このためには、ある程度香港の企業に自由に商売をさせたいのです。

 

ですから、軍事転用可能なハイテク技術、製品とかも気にせずに売れるようにして欲しい。

それらが中国、北朝鮮、イランなどに流出されると困るのです。

そんなこと気にせず商売させてくれよということです。

 

そういう欲求に基づく「高度な自治」なのです。

 

香港政策法は1992年に作られたアメリカの法律です

香港の中国への返還の前に作ったのですね。準備です。

 

「中国であって中国でない」場所としての香港。都合の良い場所。

 

  • 中国への返還後も一定の自治を条件に、香港を大陸とは別の関税区として扱う。
  • 通商、投資、住民へのビザ発給などについて中国本土とは別扱い
  • 香港の企業には、適切な保護を前提として、アメリカの持つ機密技術へのアクセスも認める

 

などと商売をしやすくするための法律ですね。

 

 

去年の暮れ、アメリカの「香港人権、民主主義法」てのが出来たですね

あれ、香港で人権弾圧に関わった人物のアメリカ内での資産凍結やビザ発給停止とか、アメリカの国務長官が毎年香港への優遇措置継続の是非を判断したり、アメリカの商務長官が、香港でアメリカの輸出規制や制裁措置への違反が行われてないかをアメリカの議会に報告するとかいう内容でした。

中国が内政干渉だと怒ってました。

 

なんか正義の味方みたいな気がしましたけど、それは完全に誤解です。

アメリカはアメリカの利益のことを考えて行動しています。

 

 

中国側

香港基本法(ミニ憲法

これ1990年に成立した法律です。

香港の「ミニ憲法」と呼ばれてます。

やはり返還に備えて、というか返還してもらうためにはこういう準備が必要だったのでしょう。

 

一国二制度の裏付けとしての法律です。返還後50年間は資本主義体制を保持するため「高度な自治」をうたっています。

しかし、その解釈権は中国の全人代常務委員会にあると明記されています。

要するに、中国の好きなように解釈できる法律です。

 

この法律の条文の日本語訳を探してみましたが、雑な探し方で見つかりませんでしたので、ぼくは読んでいません。

一応、ネットの中のいくつかの記事に書いてあることの受け売りです。

 

この法律の23条に「国家安全を脅かす行為を禁止する法律を香港政府が自ら制定すること」と記されています。

この条文に基づく「国家安全条例」を香港政府が制定しようとしましたが、反対が大きく、断念したということがありました。

 

今回の国家安全法

今、話題になっている法律ですね。

今年の5月28日に、中国の全人代で、香港への国家安全法の導入が決定されました。

香港政府、議会の頭越しです。

 

アメリカのポンペオ国務長官が、「もはや香港が高度の自治を維持しているとは言えない」と非難しました。

これは、先ほど書いたように、安心して商売相手と考えられなくなるじゃないかという文句です。

人権とか自由とかのための発言では無いです。

 

しかし、実はこの法案の内容、詳細は、まだ分かってないみたいなのです。

ただ、新華社の報道によると、

 

この法律における防止対象は

  1. 国家分裂(香港の独立)
  2. 中央政府の転覆
  3. テロ行為
  4. 外国の干渉

そして、中央の国家安全関連政府機関は、必要に応じて香港に出先機関を設立し、職責を履行するともされていて、中国の国家安全省など治安・防諜機関が香港に直接乗り込んで市民の取り締まりに当たることもあり得るかも知れないようです。

さらに、香港特別行政区の行政機関、立法機関、司法機関は関連法律の規定に基づき国の安全を危うくする活動を効果的に防止し、抑止し、処罰しなければならないとありますので、香港の三権も中国中央に握られ、自治なんて状況でも無くなるかも。

 

 

こういう変化は、やはり中国の経済力、国力が強くなり、もう外国に遠慮する必要も無いということが下敷きになっているのでしょうか。

アメリカも必死になって、いろんな方向から中国を攻撃しています。

そういう中での「高度な自治」。