スーパの駐車場で家内を待っていると、隣に停めてある軽自動車の助手席のドアをおじいさんが開けに来ました。
小柄で背中が少し丸くなって余計小さく見えるおじいさんは、とてもゆっくりした動作でドアを開けて止まりました。
年寄りだから動作が遅いにしても、ドアを開けて立っている時間が長過ぎます。
ぼくは、この前借りてきた赤松利市の「犬」という作品を読んでました。住所不定作家ですね。コロナのせいで住処が休業になりアパート借りたらしいですが。
本当は「アウターライズ」を読みたかったのです。生憎そのとき図書館の棚には無くて、代わりに借りてきた本です。
読み始めたばかりですが、面白そうです。
隣に立っているおじいさんが、ドアを開けたまま動かないので、気になって本から目を上げました。
おじいさんの後ろから、ちょっと遅れて歩いてきた、おじいさんよりももっと小さなおばあさんが、とてもゆっくりと助手席に身を入れていました。
「座れたか?」小さな声でおじいさんが声をかけました。
おばあさんは穏やかにうなずきました。
おじいさんは助手席のドアをそっと優しく閉めて、運転席の方にまわって行きました。
80代でしょうか。
軽自動車は、ゆっくりと発車して出て行きました。
買い物を抱えて戻ってきた家内に、ぼくも柔らかく返事をして、ゆっくりと帰ってきました。
ところで、一人10万円ずつの特別定額給付金、福井市は振り込む旨の通知はがきを出しているのを先日知りました。
振り込まれているのを通帳で見てみようと、帰りに銀行の支店に寄って記帳してみました。
ちゃんと「特別定額給付金」というコメントと共に家内と二人分の20万円が入金欄に印字されてます。
市役所の係りの方、ご苦労様です。
うちは、この入金パッと使う予定です。
というか、すでに10万ほど当て込みで、先に使ってしまってます。
そうだ、このぼくの振り込み口座は、役所は一回使ったら情報を捨てなければならない規則らしいですね。
もったいない。
そう言えば、所得税の還付先も毎回申告書に書かされます。
国に個人情報を渡さないと、主張している人の声が大きいのです。国には渡さないけど、業者には個人の好みに至るまで、自分の情報の全てを洗いざらい晒していて平気なのですが。
自民党が議員立法で、マイナンバーと銀行口座の紐付けができるようにしようとしているらしいと新聞で読みました。
さっさと法律を整備して、2回目の給付金支払いに備えてもらいたいものです。
2回目出すかな?