家内を乗せて、午前中スーパーに。
入り口の前に、そこそこ台数が駐められる駐車場があるのですが、建物の北側にも建物に沿って数台おける駐車スペースがあります。
その壁沿いの駐車スペースにバックで入れると、目の前に小さな道路を挟んで、窓の少ない四角い二階建てのアパートが建っているのが見えます。
アパートにはドアが4つあり、おそらく各部屋に二階がついているのでしょう。
入り口のドアの前に駐車スペースがあります。
ぼくは、運転席で家内を待っていました。
そうすると、小型の車が、アパートの前の駐車スペースに入ってきました。
中から若い男性が出てきて、アパートのドアの一つを開けて、買ってきたものを運び込みます。
大きな袋が2つ3つ。中にはトイレットペーパーのパックや、ティッシュなどが入っているのが透けて見えました。
プライバシーの覗き見、申し訳ありません。
買い占めのニュース見て、心配になり買ってきたのでしょう。
どこかの店では物が買えることを知り、ぼくは少し安心しました。
わざわざ車に乗って買い出しに行ったのだから、ぼくの車の後ろのスーパーには無いのだろうとは思いますが。
そうやっていると、スーパーから出てきた老夫婦が道を曲がって、ぼくの目の前を歩いて行きます。
小柄なご主人は、白髪をきっちり散髪してもらっていて、スーツの上に着る感じのベージュのコートをきていました。暖かそうです。
背中には、黒くて大きなリュック。
今、スーパーで買ってきた物が入っていると思われます。
奥さんも白髪です。大きな手提げの袋を持っています。長いネギの束が差し込んであります。
2人ともニッコリした表情。並んで歩いています。
車の通りは、とても少ない道路です。
奥さんは、時々振り返ったりして、あたりの様子に注意を払っています。
なんか微笑ましい。
二人とも、かっちりした服装なのが余計いい感じです。
そんなこと思っていたら、家内が買い物をして戻ってきました。
エンジンをかけて、車を出します。
さっきの老夫婦を追いかけるような方向です。
さっき見た光景を家内に話しているうちに、追いつきました。
車の音を聞き、奥さんは振り返り、ご主人に何か言い、二人は道の端に寄りました。
ぼくはゆっくり彼らを追い越します。
「なるほどいい感じ」と家内が言いました。