最近のNHKは、再放送とか番宣とががやたら多くなりましたね。
なんかサボっているみたいな気がするのですが、知らない再放送が見られて、「へえ」なんて感心することもあります。
「認知症の第一人者が認知症になった」ってNHKスペシャルを見てました。これも再放送。
長谷川和夫さんという認知症の研究をしてこられた医者が、現在91歳になり、ご本人が認知症になりました。
その状態の彼のドキュメントです。
認知症と言っても、「ボケてる」というのとはちょっと違うんですよね。
番組の中での長谷川先生は、とても理知的です。
口にする言葉も知的。
認知症になっていても、講演の依頼があり、奥さんや娘さんの付き添いを受けながらも話をしに行きます。
需要があるんです。
それでも認知症。
知的な反応をするけども認知症というのがあるんだなと。
番組スタッフが長谷川先生に「認知症になってからの景色というものは、どう変わるのでしょうか」という質問をしました。
「見ている景色は変わりません」という返事。
ずっと認知症の研究をしてきて、自分が認知症になってようやく研究が完成すると、先輩の医者から言われたことがあるらしいです。
もしかすると認知症の中で、新たな研究とその結果の発表ということがあるのでしょうか。
しかし、認知症であることは周りも知っているのに、この先生、需要があるんですね。
立派です。
付き添ってくれる娘さんに「あんた誰?」なんて言ったりしてますが。
誰でも、そういう風には生きられませんし、生きる必要も無いとは思います。人それぞれ、人それぞれの値打ちがあります。
いずれにしろ、「立派に生きたい」という気持ちになりました。
社会的に立派というよりも、みんなの世間的な尊敬を得るというよりも、人間として、自分らしく立派に生きていければなあと。
まあ、この後、どのように容体が変化していくのかは、わかりませんが。
ぼくの両親は、90代半ば過ぎくらいで息を引き取りました。
父親は認知症と診断されてました。
自分の両親見てたら、人間はそんなにひどい有様にはならないこともあるんだと知りました。
自分はどうなんだろう。
いつもながら、写真と本文とは、なんの関連もありません。