70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

橋本左内公園と足羽山の紫陽花

散歩の行き先は、歩き出してから決めます。

天気が良すぎて、外を歩くことにためらいが起きるくらい暑いです。

世の中のことをグダグダ思いながら歩いていると、ああ、足羽山の方へ行ってみようかなという気になりました、今日は。

 

足羽山の登り口の近くに、橋本左内公園というのがあります。

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ここは足羽川の南側ですが、橋本左内の生家跡というのは、川の北側にあります。

死んだのは安政の大獄の時に牢屋で殺されましたから、福井ではありません。

生まれた所でも死んだ所でも無ければ、墓かな。

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ぼくが橋本左内像の写真を撮っていたら、たぶん近所の人でしょうか白髪頭のおじさんが寄ってきて、ここは橋本左内先生のお墓を祀っていますと教えてくれました。

ぼくを他所から来た人だと思ったみたいで、親切なんですね。

公園には、小学生達と先生らしき人が二人来てました。

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ぼくも小学校、中学校、高校(もかな?)で橋本左内という名前は何度も聞かされました。福井では教育関係は橋本左内ですね。

彼が15歳(満14歳)の時に「啓発録」というのを書いて、これを学校で何度も聞かれてきました。

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学校で何度も出て来るので、逆に、橋本左内が何をした人で、どんな人なのかについては興味を無くす方向で、はい。ま、早すぎる死だったので、何かをする前に亡くなったのですが。

幕末の松平春嶽由利公正などに興味を持ったのは、割合最近で、それでも橋本左内には興味を持ってませんでした。

蘭方医だと言うのは、恥ずかしながら、「西郷どん」で知った次第です。

 

足羽山に登るには暑すぎるので、登り口辺りで紫陽花の様子でも見ることにしました。

アジサイの道って言うんですよ、ここは。

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ちょっと天気が良すぎて、梅雨に入った頃来ると、もっといい感じなのでしょうね。

 

あ、そうだ、足羽川の川原はアスファルト舗装された道があり、自転車とか走れます。

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ここを体にぴっちり張り付いたスーツとヘルメット、サングラスに身を固めた人、たぶん女性が、ブレードの中にローラーを仕込んだスケートを履いて、高木姉妹のようにザーッと走り抜けて行きました。

iPhone取り出す前に、あっちへ消えて行ったので、道の写真しかありません。

なんか、前傾姿勢や腕の振り方が、それらしくってカッコよかった。

暑いのに、また歯が・・・

暑い。福井はまだ梅雨じゃない。

朝食のトーストをガブリと噛んで、モグモグし始めたら、なんか硬いものがパンに混じって。

歯だ。

ずっと前に神経を抜いて、時間が経過するとともに茶色くなってきた歯が、ぼろっと折れた。

折れたと言うより、取れたという感覚なのだが、やはり折れているのだ。

あああああ。意気消沈。

9時になるのを待って、歯科医院に電話。12時に来るよう言われた。

 

家でうずくまっていたいフィーリングなのだが、家内は実家に親孝行に行く予定だし、動かないと太るし、一人でいてもつまらないしで、散歩に出た。

いつもの半分くらいで引き上げて、すぐにシャワー浴びる。

この前、一人の時に、天丼のテイクアウトは無いのかと思ったのだが、散歩の帰りにホカ弁屋のポスターの中に、天丼を見つけて、買って帰ったのを早い昼食として食べた。

二度とこれを買うことはしないでおこうという固い決意がわき起こった。

 

さて、歯を磨いて、歯科医院まで歩く。

ちょうど良い時間に着いたが、汗だく。

ちゃっちゃと型を取って、穴を仮塞ぎしてもらって帰る。

合計5キロ以上歩いた。

中学・高校の時は、毎日もっと歩いていたような気がする。

なかなか痩せないのは当たり前だ。

「ブルース」 桜木紫乃

時々聞いている大竹まことpodcastに、釧路から桜木紫乃がゲストで来ていました。

釧路と言えばと、大竹まことが若い頃釧路のキャバレーに仕事しに行って、休みの日にブルーボーイ(今で言うニューハーフ)とストリッパーと師匠と自分の4人で海を見に行ったという話をしました。

桜木紫乃は、その話で短編を一つ書けるとうれしそうに言うのですが、それを聞いて、なんとなくぼくは彼女の小説を読んでみたくなりました。

 

借りた本を図書館に返しに行ったついでに、小説の棚の「さ」のところに行き、彼女の本を一冊だけ選びました。

やはり「ホテルローヤル」か、それとも、と迷いましたが、装丁に惹かれて「ブルース」を掴みました。表紙開いたページの、ホテルのベッドの上に座り込んで、あっち向いてタバコ吸っている女の裸の背中の写真もちょっと良かったのです。

 

ブルース

ブルース

 

 

女の書く小説は油断できません。

ましてや新官能派とか性愛小説家とか言われている人ですから、どうかなと思っておりましたが、ドロドロ、グチョグチョ、ネチャネチャは、あまりしません。

文章自体は男のような感じがしました。

 

影山博人という男と、八人の女との短編が八つ。一作に女1人ずつですね。

八つの話が集まって、影山博人の物語になります。

札幌などが出てきますが、メイン舞台は釧路です。

 

釧路は「高台」と「下の町」がありました。「下の町」は崖と産業道路に挟まれた、泥水に流されそうな場所です。

その下の町の貧民窟に生まれた影山博人。男なしでは生きられない母から生まれ、父親はいません。

彼の手足の指は6本ずつあります。

中学の時に彼に抱かれた「高台」に住む同級生の女の話から始まります。

時々止むを得ず母を抱いていたと思われる彼は、女を抱くのは上手です。そして、そういう行為だけでなく、女の心に残る男なのでしょう。

影山博人は、自分の住む「下の町」の長屋に火を付け、下の町は無くなります。

金をもらって女を抱く、要するに彼は身体を売ったりし、やがて勤めた工場で、6本目の手の指を両方切断します。精神病院に入っていた母親が亡くなったのは、その頃です。

影山博人は謎めいた闇をまとい、裏社会で生きていきます。

ヤクザとか、そういう具体的な描写は出てきませんが、もしかしてチンピラ、あるいはその仕事の元締めなのか、実態がよく分かりません。そして、彼は札幌で拾った女と釧路に戻り、地元で有力者としてのし上がっていきます。

釧路ノワール

 

面白いです。短編八つなので、それぞれに切りがよく、読みやすいです。

文章が男みたいだと言いましたが、ちょいと変えれば、北方謙三あたりが書きそうな気もしました。

昨日の午後から読み出して、10時過ぎには読み終えました。

ベッドで寝転んで読んでいたので、そのまま寝ました。

 

今朝、早く目が覚めて、そのままグダグダしてたら、突然気がつきました。

濃密なイマジネーション。

息が詰まりそうに密度が濃い妄想。

シェヘラザードが語ってくれたかもしれません。

女の書く小説は油断したらいけません。

 

 

 

タイトル変更考慮中

このブログのタイトル、変更しようかと考慮中です。

まだ、次のタイトルを考えて無いのですが、短くしたいなと思ってます。

記事の後にブログタイトルがくっ付いてるのを見ると、やはり長すぎます。

変えるなら、今頃が良いと思いますし。

 

そんなこと出来るのか調べてみると、出来るみたい。手順を書いているところを探して読んでます。

しかし、検索対策のところがよくわからない。気にせずにやるか。

 

新しいタイトル、考えるのが先ですね。

夏が来た

暑い。陽射しが強い。夏だ。

もっと早く散歩に出れば良いのにと家内から批判を浴びるが、まだ六月になったばかりだと思いながら家を出た。

歳をとったなと思うのは、時の流れの実感が薄くなっていることに気がついた時。

五月が終わったことに、意識がついて行ってない。ジリジリと強い陽射しに焼かれないと、季節に気がつかない。

 

この陽射しを写真に撮りたいと、何回もシャッター押した。

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「陽射し」を撮るにしては、なんか無駄な写真だな。

 

この前、

で、名前がわからなかった花、

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どうやらヤマボウシって言うみたいです。

ネットで画像検索にトライするつもりでしたが、家内が図鑑を調べてくれました。

ついでに思い出したけど

さっきのを書いている時に思い出したことがある。

 

1990年代半ばに、日本は中選挙区を止めて小選挙区制に変えた。

その時に、櫻井よしこさんがキャスターをしていたニュースショーは、この選挙制度の改革について取り上げ、ゲストで細面で目が細いというか切れ長の目の自民党議員が出てきた。

ぼくは、全く勉強不足で、その人が誰なのか知らなかった。

この自民党議員は、今、選挙制度を変える瞬間にも拘わらず、小選挙区制なんかに変えては絶対にダメだと言い放ち、櫻井よしこさんが、「もう、そんなことばかり言って」という感じで、優しくたしなめたのが、なんとなく気になって記憶に残ってしまった。

その人の名前は、当然番組で紹介されたが、忘れてしまった。

でも、何年か後に、その人の名前を覚えた。自民党の総裁選に出馬したからだ。

小泉純一郎

 

さすがの小泉さんも郵政改革で精一杯で、選挙制度は未だに小選挙区制だ。

最近、小選挙区制ではダメだという意見がよく聞かれる。

そう思う人、なんとか頑張って下さい。

 

あ、息子の小泉進次郎は、かっこいいし人気あるけど、お父さんはもっとワイルドだったよ。

ブラックペアンだけどさ

 

新装版 ブラックペアン1988 (講談社文庫)

新装版 ブラックペアン1988 (講談社文庫)

 

 

今、テレビでやっているドラマ、思わせぶりで、もったいぶって、だんだん腹が立ってきたので、原作を読んでしまうことにした。

漫画だろうと思っていたら小説だった。

図書館で予約したら、案外早く「用意できました」メールが来た。

 

テレビドラマでは、二宮和也演じる渡海征四郎というオペ室の悪魔と呼ばれる外科医と、小泉孝太郎演じる高階権太という腕が悪いが新医療技術の導入に熱心で心が黒い外科医との対比、そして竹内涼真演じる世良雅志という間抜けな研修医、その他の医者たちがドロドロの野心の中でうごめく医療ドラマという感じで展開している。

ドクターXを意識してか、渡海は天才的な外科医でお金が好き。

 

毎回、この渡海はペアン(止血鉗子)が体内に残っている患者のレントゲン写真を意味ありげにひっそりと見つめる。その写真は何なのか?そしてやはり医者であった渡海の父はどう関係するのか、思わせぶりで、ほんと、ここが腹が立つ。ま、楽しむためには我慢が必要なのだろう。

二宮和也は一所懸命演技をするが、白衣を羽織って歩くと、すごく小柄なのがわかる。そしてニヒルというか偽悪的な個性をわかりやすく発揮する。

小泉孝太郎は、外科医としての腕が悪いのか平凡なのか、それでいて高飛車で、見ていてこのキャラクターを受け入れるのが辛い。ただの間抜けにみえてしまうのだ。

 

テレビドラマでは、二宮和也の渡海征四郎が主役だ。

しかし、原作では竹内涼真の世良雅志が主役だった。

小泉孝太郎の高階権太は、外科医としての腕は良いし、キャラも良い。

ドラマと原作は違う。

ただ、ドラマの中のエピソードは、割合忠実にドラマに使われている。

あ、ランちゃんの娘が演じる猫田という看護婦も同じように原作にいる。

ドラマより原作の方が受け入れやすい。でも、すでにドラマは独自路線上にあるので、ブラックペアンの意味や結末も少し違うのかもしれない。

 

正直、原作は割合面白いが、読後感はそれほど良いものではない。読まなければ良かったかな。

ドラマのせいで主役と思い込んでいる渡海の出番が少ないことで、どうしても満足できなくなっていることが大きいのだと思う。

また、最後のブラックペアンの意味というか理由にたどりつくと、「チャン・チャン」と音がなって落ちがついたような、なんて言えは良いのか、長すぎるショートショートを読まされた気分になる。もっと早く言えよという感じ。

 

家内が気に入っているので、ドラマは最後まで見ると思う。

もっともっと原作とかけ離れて行って頂戴な。