今日は室町幕府の記事執筆に没頭しようと思いながら、Prime Videoを覗いていたのです。
「もうすぐ見放題が終わる映画」ってところがあるでしょ。そこを漁っていたら「ソウルガールズ」てのを見つけたのです。なんか黒人の女性たちが楽しそうに歌っています。
これ、オーストラリアの映画です。
主人公はアポロジニの3姉妹と従姉妹の4人組。
アポリジニは、ご存知の通りオーストラリアの先住民です。色は黒いです。で、人種差別があります。
主人公の3姉妹は居留区に住んでいます。彼女たち歌が好きなんです。
で、街のパブみたいな店で、歌のコンクルールがあって、それに出場するのですが、人種差別的理由で、一番上手なのに相手にされません。
しかし、一番下の妹は新聞の切り抜きを持っています。
ベトナム戦争の時代です。その戦地慰問のミュージシャンの募集広告です。ギャラが良いので、それに応募がしたいのです。
さて、先程の歌のコンクール会場に、デイブという白人のしょうもない男がいました。なんとなく音楽関係の世界の端っこにいて、夢は破れている状態で飲んだくれてはいるのですが、このアポリジニの姉妹の歌に目をつけました。
彼女たちはカントリーを歌ってたのですが、ソウルだぜ、ソウルミュージックをやれよと唆します。
一番上の姉は、こんなろくでなしの男を相手にしないのですが、一番下の妹はベトナム慰問ミュージシャン募集の広告をデイブに見せます。デイブは、その切り抜きを持って電話ボックスからオーディションの予約を取ります。
こうしてソウルガールズの話が始まるのです。
デイブは、彼女たちを連れてアポリジニの居留区に行き、彼女たちの両親にこのオーディションの話をして、ベトナムで歌うことの許可を取ろうとします。
お母さんは末の子が行くことを渋りますが、お父さんは許します。
デイブがお父さんと2人きりで話すシーンが、ぼくは好きです。
ぼくは知らなかったのですが、当時オーストラリア政府は、アポリジニの子供の中で色の白い子を家族から離して、白人の中で白人として育てたそうです。そうやって先住民自体を減らし、消滅させようと考えたのです。
この姉妹たちの従姉妹のケイも、昔そうやってさらわれて白人の中で育ちました。
「ケイも誘ってやって」とアポリジニの居留区のおばさんに提案されます。
そして、自分が白人であるかのように思い込まされているケイは、迷いましたが、従姉妹たちと一緒に歌うことを決意します。
彼女たちのグループの名前は「サファイヤズ」。
ベトナムで人気が上がっていくのです。
そして・・・
これ実話に基づいた話だそうです。
この映画、とても好きです。
いろんな問題を抱えながらも底の方で明るい彼女たち。ほとんど人生の敗北者で荒んだ生き方をしていたデイブは、ちゃんと誠実なところも無くしてはいません。
観て欲しいですと、強烈な押し付けをしたくなる映画です。
AmazonのPrime会員の方は、これが見放題終了になる前に是非どうぞ。