爺さんだから読むのに時間かかると言いながら、ささっと最後まで読んでしまいました。
表紙を開くまで知らなかったのですが、これは短編集でした。
6作品が入ってます。
「ありがとう西武百貨店」と「階段は走らない」も2作品が過去「小説新潮」に掲載されたもので、他は書き下ろしだそうです。
「ありがとう西武大津店」は「女による女のためのR-18 文学賞」を受賞していて、この本自体は、みなさんご存知の通り今年の本屋大賞を受賞しています。
で、表紙の絵を見れば分かるとおり、この本のターゲット年齢層に、ぼくは入ってません。
ま、出版社側の思惑は気にする必要はありません。
「成瀬」というのは成瀬あかりという女の子で、彼女の中学から高校までの期間に関する小説です。
成瀬あかりは、どう言えば良いのか、変な子です。成瀬あかりと同じマンションに生まれた同級生で仲のいい島崎みゆきが言うのだから間違いありません。
とにかく昔から他の子と一線を画していたらしいです。
走るのが早く、絵も歌も上手く、字も立派で成績も良いのですが、他の子とは違うのです。そしていつも超然としています。
ぼくは、この作品を書いた宮島未奈さんが、どういう思いで成瀬あかりと言う人物を描いたのかは、結局よくわかりませんでしたが、悪くはない本でした。
内容と関係ない話ですが、この本の表紙をめくり、次の青いしっかりした紙をめくったところに、「ありがとう西武百貨店」と手書きで書かれたマスクをはめた、プリーツスカートの上に西武ライオンズのユニフォームの上の方を着た、肩までの長さの中学生らしい髪型をした女の子のイラストが描かれてますが、それを見てると、この子と似た女の子を見た覚えがあるような気がしてくるのが不思議です。
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