子供の頃のように

自由と幸せ。好きなように散歩したり、本を読んだり、気ままな生活の日記です。twitter始めました。@edaywalk

「アルセーヌ・ルパン対明智小五郎 黄金仮面の真実」松岡圭祐作

図書館に予約していた「アルセーヌ・ルパン対明智小五郎」が手許に来るまで、つなぎと言っては申し訳ありませんが、同じ作家の書いた「シャーロック・ホームズ伊藤博文」を読んで面白かったと、以前ここに書きました。

 

で、ようやく図書館から用意が整いましたとメールが来て、読んじゃいました。

これね、先に読んだ「シャーロック・ホームズ伊藤博文」よりも、かなり面白かったのです。

ホームズよりルパンの方が、ロマンチックというか、やはりキャラ的に良かったんですね。

 

時代は、張作霖爆殺の直後、日本が太平洋戦争に突入する寸前、世界大恐慌の起こるあたりです。

舞台は、もちろん日本、東京。

名探偵明智小五郎が、まさに売り出そうとしていた時です。

 

ルパンは50代。そろそろ黄昏時。裸眼で文字を読むのが辛い年齢です。

コート・ダジュールで開かれたブルガリのパーティーに紛れ込んだルパンは、大鳥不二子という若く美しい女性に出会い、恋をします。不二子の方もまんざらではありません。

しかし、ルパンは目当てのお宝を盗み出すために、このパーティーに来ているのですから、不二子に別れを告げて会場を去ります。50過ぎると、それくらいの分別はあるのです。

で、階上の部屋でしっかり仕事をして、ふと窓の外を見ると不二子が一人で外に出ているのを見つけます。そこへ数人の男が現れて不二子をさらおうとしているではありませんか。

助けに行きたいのですが、そのままでは自分の正体がバレてしまう。

ルパンは、その部屋にあった黄金の仮面をつけて飛び降ります。そして暴漢たちを簡単にやっつけて、その場を去ろうと考えます。

しかしながら、男たちの中に一人、えらく強いのがいてルパンは苦戦し、仮面も外れて顔を不二子に見られてしまいました。

 

というイントロなんです。

不二子は、先ほどパーティーで出会った素敵なおじさまに心惹かれて、それで自分を窮地から救ってくれた黄金仮面の中身が、あの素敵なおじさまで、それが大怪盗アルセーヌ・ルパンだと知るのです。彼女も恋しちゃうんです、ルパンに。

 

さて、ここでルパンの身の上話が出てきます。

ルパンは若い時に、カリオストロ伯爵夫人と名乗る本当は貴族なんかじゃない悪党に泥棒としての手ほどきを受けました。カリオストロ伯爵夫人はルパンよりも10歳ほど年上でしたが、美人で魅力的な女性でした。当然ルパンは彼女と出来てました。年上の恋人にして人生の師。ま、悪いことを教えてくれる師なんですけど。

ある日ルパンは、クラリスという女性と恋に落ち、カリオストロ伯爵夫人の元を離れます。

しかし、クラリスは、ルパンの息子を産み落としてこの世を去ります。そしてなんということでしょうか、ルパンの息子ジャンは、カリオストロ伯爵夫人によって連れ去られてしまったのです。

カリオストロ伯爵夫人は、ジャンを極悪人に育て上げ、ルパンの敵となるようにせよと部下に命令書を残したのです。

 

なんか、アルセーヌ・ルパンにルパン三世が混じったような登場人物の名前が並ぶでしょ。

 

まあ、それはそれとして、ルパンは自分の息子探しもしています。

ある日、日本人の若き探偵明智小五郎という男が、日本人でありながら西洋人のようなルックスで、しかも優秀な探偵、フランス語もペラペラで、もしかするとルパンの息子かもしれないという噂がルパンの耳に入ります。

明智小五郎は、パリに来た際に、以前カリオストロ伯爵夫人と仕事をしていたマチアス・ラヴォワという男と会っていました。そして、コート・ダジュールで不二子を襲った連中は、ラヴォワの手下たちなのです。

明智小五郎に会ってみたい。会って息子かどうかを確かめてみたい。さらに、日本にはあの不二子がいる。

ということで、ルパンは船に乗り、日本に向かうのでありました。

 

日本にルパンが到着した頃、黄金仮面という悪党がそこら中で悪事をしまくっていました。

その黄金の仮面は、コート・ダジュールでルパンが不二子を助ける際に被った仮面と同じものなのです。

黄金仮面の正体は、アルセーヌ・ルパンであるかのようなメッセージが残されたりしています。

そして名探偵明智小五郎がルパンの前に立ちはだかります。

はたまた、富豪大鳥家の長女である不二子にも魔の手が伸びています。

 

言葉の通じない日本で、アルセーヌ・ルパンは敵と戦わなければなりません。

偶然知り合ったサーカスの道化の遠藤平吉の素直な心に救われ助けられ、ルパンは戦争直前の日本で正体不明の敵と戦います。

明智小五郎との関係は?

国家的陰謀である張作霖爆殺の真相は?

悪の手に落ちた不二子を助けることができるのか?

日本を滅ぼそうとする悪巧みを打ち砕くことはできるのか?

そして、行方不明の息子ジャンとルパンは巡り合うことができるのでしょうか?

 

さあお立ち会い、やっぱこの本は読まなければなりませんぜ。

血湧き肉踊る長編大活劇を読まずには済まされません。そして最後に、あの、怪人二十面相が・・・