駅です。単線のえちぜん鉄道。何人か電車を待ってます。
うまい具合に電車が入って来ました。
ぼくは電車の写真が撮れたので油断してカメラの電源を切って、レンズカバーをつけました。
ぼくの使っているカメラは、レンズカバーが自動で閉じたり開いたりするものではありません。物理的なレンズカバーをカパっとつけたり外したり。
で、電車がホームに走り込んで停車した頃、上の写真で言えば左奥から中学生くらいの男の子と、おそらく小学生だと思われる女の子の二人づれが、必死にホームを走って来ました。
兄妹だと思います。そんな風情。
そういう必死の状態を写真に撮るのは気が引けて、ぼくはカメラのレンズカバーを外しませんでした。
一生懸命走った二人は、何とかこの電車に乗れました。
良かったです。
ただ運動のために、ぼくはストレッチと腹筋運動をした後に散歩に出たのです。
4、5キロほどの徘徊です。
この前から紹介してますが、福井はバラを植えているお宅が増えて来ました。
すうっと歩いて曲がったお宅もバラが咲いていて、そこのご主人、多分ぼくよりも10ほど年上に見える男性が、ハサミでバラの葉っぱや枝などをパチパチ切っています。花のついてないところです。
「それはバラへの風通しとか、日当たりの都合で切っているんですか?」
見ず知らずなのですが、ぼくは聞いて見ました。
そこのご主人は、ぼくの方を振り返り、ニッコリ笑って
「ようわからんけど、なんか、花に良いみたいな気がして切ってるんですわ」と答えて、また嬉しそうに笑いました。
あ、濃厚接触になるとヤバイ。
自分が声をかけたくせに、ぼくは急に気がつき、距離を取ろうとしました。
彼は、もっといろんな事を語り始めようとしましたが、とりあえず「ありがとうございました」と言って歩き出しました。
そこのご主人は「ありがとう」と軽く言って和かにバラの方を向きました。
知らないおじさんに話しかけられたら、返事をしてはいけません。ごめんね。
人類が新型コロナウイルスを克服した後に、また語り合いましょう。