子供の頃のように

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「シンコ・エスキーナス街の罠」マリオ・バルガス=リョサ著

はい、南米とかアフリカとか言われると、つい手にとってしまうぼくです。

 

南米ペルーの作家、マリオ・バルガス=リョサって、ぼくはよく知りません。

でも、名前があっちぽいと言うミーハーな理由で読もうとしてしまうのであります。

ほら、ガブリエル・ガルシア=マルケスとかに名前似てるじゃないですか。

で、この人もノーベル文学賞

 

でもって「シンコ・エスキーナス街」ってのも、なんとなくそれっぽい(どれなんだ?)じゃないですか。

ぼくはスペイン語で数えられるのは5までなのです。ウノ、ドス、トロス、クワトロ、シンコ。

で、シンコ・エスキーナスに飛びつくのです。

 

シンコ・エスキーナス街の罠

シンコ・エスキーナス街の罠

 

作者は、1990年にペルーの大統領選に出馬して、フジモリ氏に敗れてますね。

 

基本的に文章がすんなり読めて、面白い。さすがノーベル賞作家です。

 

冒頭、レズビアンセックスシーンが展開されますが、大丈夫です。

やはりペルーという国の事情、状況に根差したストーリーです。貧富の差が激しくて、金持ちは力があり、テロもあるし、いろんな矛盾がある腐敗と退廃。しかも、時代は、作者が大統領選で敗れた相手、フジモリ政権時代。完全に腐っているという認識の基に書かれていますね。

 

個人的な問題もあるのでしょうけれど、まあペルーってそういう国だという認識は、こちらにもありますし。

 

社会(フジモリと言いたいようですが)の闇を描いています。

 

最終章が、とてもグジャグジャで読んでて混乱します。実験なんでしょうか。まあ、これ事が終わった後の特に問題のない章ですから、あまり気にせず読めば良いです。

 

ぼくの狭くて浅い読書歴に基づく歪んだ個人の感想としては、アメリカ(北米)の小説みたいだけど、やっぱり南米テイストって感じです。

 

 

こういう概要はネタバレになるかもで、飛ばす方はどうぞ

冒頭、マリサとチャベラという美しい奥さん方二人のレスビアンセックスシーンが展開されます。

この二人は、昔からの親友。そんなレズビアンなんて考えたことも無い、上流の富裕階級の奥様方です。

チャベラはマリサの家に遊びにきていて夕食を共にしました。

マリサの夫は留守。

夜も遅くなったので、夜間外出禁止令に引っかかるから、今日は泊まって行きなさいよと。

チャベラの旦那に、マリサんとこに泊まるわよと電話して、二人は一緒に眠ります。

 

とても大きなベッドなので、一緒に寝ても体がくっつくことなんか無いのですが、ふと目が覚めると体がくっついている。

マリサは道徳的な女性なのですが、自分の気持ちに戸惑い、躊躇します。しかし、寝ているはずのチャベラは、自分の足に置かれたマリサの手を取ってそっと股間に導きます。

仲が良くて、上流階級の、道徳的で上品な二人は、ごく自然に愛し合います。

 

さて、マリサの旦那は、エンリケ・カルデナス。国で一番くらいの金持ち実業家。

しかし、二年ほど前に詐欺師みたいなのに騙されて、乱行パーティーに引き込まれ、本人は知らないうちに、その写真を撮られてしまっています。

ある日、下品なスキャンダル雑誌を出しているロランド・ガロという男が現れ、エンリケに書類封筒を渡します。

そう、あの乱行パーティーの時の写真。こういうのは日本人が想像するよりも大きな打撃のようです。

なんせ上流ですし、キリスト教という信仰もありますし。

 

エンリケ・カルデナスは、学校時代からの友達にして、腕の良い弁護士のルシアノに相談します。

ルシアノはチェベラの旦那です。

 

この辺は、上流階級は上流階級の中での付き合い。夫婦とも親友ということですね。

 

さあ、エンリケはこのスキャンダルの脅迫をルシアノの助けを借りながら戦わなければなりません。

 

次に、あの下品なロランド・ガロがエンリケを訪ねてきた時に、エンリケはロランドの要求をキッパリはねつけます。

その腹いせに、ロランド・ガロは、自分の雑誌に、あの写真を載せて、このスキャンダルを公表してしまいます。

 

恥ずかしい、落ち込むエンリケ。そして彼の母親は、息子のこのような恥知らずの行為を耐えることができません。

そんな時に、脅迫者ロランド・ガロの死体が発見されます。

 

まあ、この後、ペルーの社会の闇が描かれて行きます。

そして2組の夫婦の複雑なセックスライフも。