70代の真実

70代年金生活者の生活と思ってること、その他思がけないことも

福井に愛宕坂てのがあります。橘曙覧は「独楽吟」ですね。

今日はいい天気。

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東の向こうの白山もきれいでしょ。

 

久々に散歩に出ました。なんか暖かそうなので着るものを考えちゃった。歩いているうちに暑くなって汗かいたりしますから。

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福井の街の中にある足羽山は、登り口がいくつかあります。そのうちの一つに愛宕坂というのがあります。

よそにも同じ名前の坂がありますね。

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今日は、この階段の坂を登ってみましょう。

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坂の途中は、普通の民家が並んでますが、愛宕坂茶道美術館と、その向かいには橘曙覧記念文学館があります。

橘曙覧は、「たちばな あけみ」と読みます。

どんな人なのかは、ちょいとWikipediaに書いてあるのを紹介しますね。一部文章を修正しています。

 

文化9年(1812)現・福井県福井市つくも町に生まれる。生家は、紙、筆、墨などや家伝薬を扱う商家。

2歳で母に死別、15歳で父が死去。叔父の後見を受け、家業を継ごうとするが、嫌気をさし、28歳で家督を弟の宣に譲り、隠遁。

京都の頼山陽の弟子、児玉三郎の家塾に学ぶなどする。

その後、飛騨高山の田中大秀に入門し、歌を詠むようになる。田中大秀は、本居宣長国学の弟子。

そして、独学で歌人としての精進を続ける。

門弟からの援助、寺子屋の月謝などで妻子を養い、清貧な生活に甘んじた。当初足羽山で隠遁していたが、37歳の時、三ツ橋に住居を移し、「藁屋」(わらのや)と自称した。43歳の時、大病をし、名を曙覧と改めた。

1858年、安政の大獄で謹慎中の松平春嶽の命を受け、万葉集の秀歌を選んだ。曙覧の学を慕った春嶽は、1865年、家老の中根雪江を案内に「藁屋」を訪れ、出仕を求めたが、曙覧は辞退した。

1868年(慶応4年)8月死去。享年57。明治に改元される10日前。

 

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この記念文学館は、橘曙覧の住んだ黄金舎の跡地に建てられました。

 

橘曙覧は、正岡子規などに注目されましたが。彼の作った歌集の「独楽吟」というのが有名です。

たのしみは妻子(めこ)むつまじくうちつどひ頭(かしら)ならべて物をくふ時
たのしみはまれに魚煮て兒等(こら)皆がうましうましといひて食ふ時
たのしみは空暖(あたた)かにうち晴(はれ)し春秋の日に出(い)でありく時
たのしみは心にうかぶはかなごと思ひつゞけて煙草(たばこ)すふとき
たのしみは錢なくなりてわびをるに人の來(きた)りて錢くれし時

どれも、「たのしみは」で始まる歌で、貧しさの中での家族の幸せを歌っています。

 

平成天皇皇后御夫妻が、アメリカを訪れたときに、アメリカ大統領であったビル・クリントンが歓迎の挨拶の中で、この中の歌の一首

「たのしみは朝おきいでて昨日まで無かりし花の咲ける見る時」を引用してスピーチをしたことで、再び脚光を浴びたのです。

 

 

ぼくは、茶道美術館にも橘曙覧記念文学館にも寄らずに、そのまま歩き続けます。

記念文学館の後ろに、横に行く小道があり、その名もそのまま「横坂」。

ちょっと入ってみると、記念文学館の庭が覗けます。

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銅像は、子供の手を引く曙覧です。

 

引き返して、再び愛宕坂を登ると

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料理屋があります。

ここ値段の高い店ではありませんが、割合新しめの店で坂を登ってこなければならないので、ぼくは過去1回しか使ったことがありません。

 

この坂、さっきも書きましたが、上記の建物たちを除けば一般の家が並んでいます。ここに住むのは足腰の鍛錬に良いだろうと思いますが、大きな荷物を自分の家に運び入れるのは大変だろうと思います。

 

登り切ると、足羽神社があります。

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このまま足羽山を歩けば良いのですが、ちょっと暑くなり疲れたので、神社の近くの坂道で下りてしまいます。

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つづれ織りの坂道。
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山の麓に梅が咲いてました。

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