呉勝浩の「爆弾」という小説を手にしたのは
お笑いコンビのサバンナってご存知ですか?
そのコンビの片割れの高橋茂雄のYouTubeチャンネル「サバンナ高橋 / しげおチャンネル」てのがありまして、サウナに入るてのが主な内容なんですけど、ぼく、このチャンネルが結構好きなんです。
他愛もない内容なんですけどね。
この高橋さん、よく単品でテレビにも出ています。実年齢よりもだいぶ若く見えるんですけどね。
彼、二回りほども歳の離れた(これ、正確でなくても許してください。本筋と関係ありませんから)嫁さんがいます。みさとちゃん。
そのみさとちゃんがサウナに関する漫画本を出しました。あ、漫画は漫画家が描いてます、みさとちゃんはその漫画家に語っただけなんです。
でね、その本が代官山かどこかの蔦屋書店に置いてあるかどうかを高橋しげおが調べに行くという動画を見たんです。
なかなか見つからないのですけども、店内にある他の本を摘んで高橋しげおが何か言うんです。で、この「爆弾」の文庫本が出ているのを見つけて、「もう文庫本が出るんや。これ一気に読んでしまいます」とコメントしたのです。今度映画にもなるんですって。
ぼくは不勉強で「爆弾」と言う小説を知りませんでした。
文庫本も出て、映画にもなるんだから売れてるんですね。
すぐに福井市の図書館のサイトで検索して予約してしまいました。
表紙をAmazonから取ってこようと思いましたが、これ電子書籍のやつみたいですね。
この本、第1刷発行が2022年4月です。
3年ほど前の本だからか、予約したらすぐに借りることができました。
ぼくは老化のせいで、最近本を最後まで読めなくなってきたと嘆いたばかりなのですが、これは読んでしまいました。一気読みに近い勢いで。
ネタバレの無い程度の紹介
東京の西武新宿線に、野方と言う駅がありますね。沼袋とかが近くにあって、新宿から割とすぐの駅です。
西武新宿線はどうでも良いのですけども、その野方警察署に酒屋の自動販売機を叩いて、止めに入った店員に暴行したスズキタゴサクと名乗る49歳の変なおっさんが、連れてこられます。
贔屓のドラゴンズが憎いジャイアンツにボロ負けしたので、家で缶チューハイ3本飲んで、足りないから酒屋に行ったけど、金がなくて買えずに、腹が立って自動販売機を叩いたらしい。
所轄の警官から引き継いだ刑事が、そのタゴサクを尋問していると、「自分には霊感がある」とか言い出して、あと5分で10時だけど、「10時ぴったりに秋葉原で何かありますよ」と言うのです。
そして、秋葉原のビルで爆発が起こりました。
霊感があるなんてことを信じるよりも、このスズキタゴサクが爆発事件の犯人だと考える方が素直です。と言うことで警視庁捜査一課特殊犯捜査係から刑事が二人と警備部の刑事が一人、合計三人の刑事が野方警察署に来て、スズキタゴサクの尋問を引き継ぎます。
スズキはゲームをするように刑事との会話を楽しみ、爆発は東京の様々な場所で連続して起こります。
スズキタゴサクと警視庁捜査一課特殊犯捜査係の刑事たちとの勝負ですね。
そういう話です。
面白いですよ
犯人と刑事との知恵比べなんですけども、登場人物がやたら多いのです。
その登場人物たちを丁寧にキャラクター付けしています。それぞれの過去、考え方、後悔、対人関係など。
そして視点を次々と移動します。
この小説、そういう人数分の人生というか物語が詰まっています。
読み始めると、「それ、誰の想い、考えなの?」「誰のセリフ?」とか分かりづらい時があります。主語を省いてたりしますから。
でも、これだけ視点を動かしてしまうと、そう言うことも起こるのは仕方ないですね。
というか、これだけたくさんの人の視点を移っていった割には、混乱が少ないという気がします。
スズキタゴサクの歪んだ、あるいは素直な、ドロドロした性格と考え方が、他の登場人物にも伝播するのか、あるいは人間てのは基本的にこういうものなのか、そう言うところがこの作品の面白さの大きな部分なんでしょか。
とにかく読み始めると、こちらの気持ちがずっと継続しちゃうんです。
それに、後半、これどうやって決着つけるのだろう、と言う興味も強くなります。ストーリー的にではなく、作者の物語の作り方に対する興味ですね。
そして、なるほどねうまくやったじゃない、と読み終わった時に思ってしまいます。
続編もあります。
現在、予約した本が2冊残っていて、うち1冊は用意ができていて5月11日までに取りにこいと図書館からメールが来ています。
なので、続編も読みたいのですけど、続編の予約はもう少し後にしましょう。
次の予約本を取りに行く前に、この作品をもう一度読み直したいし。
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