ぼくの父親は4男坊で、だからぼくが子供の頃に家にいたおじいちゃんは母親の父親でした。
母親の父親と言っても、ぼくの親父は養子でもマスオさんでもありません。
母の実家は、一人だけの男子が亡くなってしまい、母の母親もとうに亡くなっていて、おじいちゃんが一人だけになっていたので、長女であるぼくの母のところ、ぼくの家に親父が引き取ったのです。
おじいちゃんは、ある日うちにやってきました。
タバコ、新生かショートホープ、あるいはショートピースかなにかだったと思いますが、ハサミで半分くらいに切ってキセルに挿してプカプカ吸っていました。
釣りが好きで、魚に合わせていろいろな竿を持ってました。
自転車に乗って鯉を釣りに行き、タライで真っ直ぐになれないほど大きな鯉を釣ってきました。
おじいちゃんは70代半ばで亡くなりました。早いですね。
なんで突然おじいちゃんのことを思い出したかというと、今日ユニクロに行ってきたのです。
ネルシャツが1000円安くなっているというチラシを見ました。そんじゃ一枚買っておこうということになったのです。
ぼくはネルシャツが割合好きで、今頃は暖かいし便利です。
11時の開店直後に行きましたが、駐車場が満車でした。
福井の住人は暇なんでしょうか。
売り場でネルシャツの柄を選んでいたら、「ああこれおじいちゃんの柄」と思いました。
おじいちゃんもネルシャツをよく着てました。大きなチェック柄。
そう、ネルシャツっておじいちゃんくさいですね。
ぼくもおじいちゃんなのでネルシャツを買うのです、きっと。
これは今日の福井の空。
ユニクロの帰り道に寄ったホームセンターの駐車場にて。
車のナンバーが写ると面倒なので、iPhoneを上に向けて撮影しました。
大きな駐車場で、ぼくの車の近くにトヨタのプレミオという5ナンバーのセダンが止まり、きちんと替え上着を着たおじいさんが降りてきました。
空は晴れてますが、そのおじいさんは両手を擦って「ああ寒い」と言いました。
やはり、そのくらいの年齢で車の運転をするならば、どんなにきちんとしていても古い車に乗ってはいけません。
新しい安全装置がついた、ブレーキとアクセルを踏み間違えても、障害物を検知して勝手に止まってしまう車に乗るべきだと、ぼくは思いながら、しみじみ空を見上げたのです。