うちは夫婦二人、どちらも年金受給者という高年齢家庭です。
防犯を意識する必要がありますから、時折、家内が家の中の見回りをしてます。玄関他の施錠の確認や電気の消し忘れのチェック等、高年齢家庭に必要な事項の確認です。
最近、「扇風機消し忘れてた」という報告が家内からよくなされます。
「お前、まだ黙って働いてたのか、ご苦労さん」と言いながら、家内はスィッチを消すのですが、ぼくは知っています。
あいつは音も立てずに動いています。気配を消して見つからないように動いているのです。
風を送っているくせに、息を潜めて動いてるのです。
単純に首を振りながら風を送っているだけなのですが、それが何かしら次の行動の準備となっているのです。
曲者なのです。
風を送るのならエアコンみたいに動いているのがわかるように働くでしょ。
それをあいつはわからないように静かに一定の速度を保つことにより、注意を引かないようにしているのです。
不審な動きがあれば即対応できるようにぼくも呼吸をはかっています。
油断してはいけません。
扇風機は必ずスイッチを切るのです。
不思議な緊張感と共に日々を送っている我が家からお送りしました。