「歴史を面白く学ぶコテンラジオ」というPodcastを、最近聴いています。
株式会社コテンという会社の、深井龍之介さんと、他2人の人たちと歴史の話をするという形式で講義が進んでいきます。
で、この前まで、エリザベス1世の話を聞いていました。
日本で言えば、織田信長の時代のイングランドの女王ですね。すごく有名な女王。
今のイギリスの女王は、エリザベス2世です。
この前、家内と遠出をしましたが、その車の中で、iPhoneを Bluetoothで車のナビ、テレビ、オーディオ一体の機械に繋いで、聴いていたのです。
往復で、だいぶ時間が掛かりましたから、最後まで聴くことができました。
聴いている途中で、家内が「やっとわかった」と声を上げました。
何年か前に「エリザベス」という映画を観たのですが、なんか訳が分からなかったけど、このPodcastを聴いてたらいろんなことが納得できたと言うのです。
エリザベス1世について
当時のヨーロッパ情勢
当時のヨーロッパは、ハプスブルグ家とバロア家がはばを効かせてました。
ハプスブルク家は、オーストリアや神聖ローマ帝国(ドイツ)、スペインなどの王家の血筋です。当時のヨーロッパを仕切ってました。
この対抗勢力は、バロア家。フランス王朝の血筋です。
当時のイギリス、イングランドは田舎の小さな島の小さな国でした。
チェダー朝の王室。
生き延びていくためには、ハプスブルク家とバロア家の間で、バランスを取りながらやっていくしか無い立場でした。
宗教革命の時代でもありました
マルチン・ルターですね。
キリスト教は、それまでのカトリックに対して聖書を基とするプロテスタントが生まれ、対立が生じました。
元々は、宗教上の純粋な議論に過ぎなかったのですが、政治的な権力争いに結びつき、と言うか利用され、ヨーロッパの大きなうねりとなってました。
各国の王に対して、ローマ教皇の支配がなされてきましたが、カトリック辞めたらローマ教皇に偉そうな顔をされなくても良いんだ、ということですね。だから、今日からプロテスタントというような。
イングランド王室
エリザベスの父親は、ヘンリー8世という王様です。
ヘンリー8世は、最初、スペイン王室からキャサリン・オブ・アラゴンという嫁さんをもらいました。
この一人目の奥さんは、メアリーという女の子を産みました。
でも、男の子が産まれないし、流産なんかもするし、ヘンリー8世は「嫁を取っ替えよう」と考えます。
で、離婚しようとします。
当時のカトリックは離婚できません。
でも、ヘンリー8世は今までさんざんローマ教会の面倒見てますから、教皇に離婚を認めてもらえるだろうと考えてました。
ところが、諸事情で、離婚の承認が得られませんでした。
ということで、もうカトリックはヤメ。
イギリス国教という形式を作ります。はい、プロテスタントの1形態です。
2番目の嫁は、アン・ブーリン。
当時の最高の教養を身につけて、1番目の嫁さんの侍女を務めていた女性です。
ちなみに最初の嫁、キャサリン・オブ・アラゴンは離婚後幽閉されました。しばらくして亡くなってしまいます。
アン・ブーリンも女の子を出産します。これがエリザベスです。
彼女も男の子が出産できず、やはりヘンリー8世は、「嫁を取っ替える」ことにします。
アン・ブーリンは、とても頭が良かったので、王様としても、彼女はやがて自分を脅かす存在になるだろうと考えました。そのため、彼女は何人もの男と浮気しているとして処刑して殺してしまいます。
次の嫁さんが、ようやく男の子を産みました。
エドワード6世です。
その後、ヘンリー8世は、何人か嫁さんを取っ替えた挙句、亡くなります。
王位継承権は、1・エドワード、2・メアリー、3・エリザベス。
まず、エドワードが王様になりますが、早く死んでしまいます。
次に、メアリーが女王になります。
この人、カトリック教徒で、イングランドをカトリックに戻そうとし、また、多くのプロテスタントたちを殺しました。
沢山の人が殺されたので、ブラディ・メアリーって呼ばれます。カクテルの名前にもなりました。
謀反も起こりますが、鎮圧されてしまいます。
さて、この謀反にエリザベスも加担していたのでは無いかと疑われます。
最終的に無罪となりますが、エリザベスはロンドン塔に幽閉されました。エリザベスの周りの人たちもたくさん処刑されてます。
メアリーの旦那のスペイン王フェリペ2世が、「エリザベスまで殺さなくてもいいんじゃない」と言ってくれたおかげもあり、エリザベスは生きてロンドン塔を出れました。
メアリーは子宮の病気があり、亡くなります。
死ぬ前に、嫌々ですが次の女王にエリザベスを指名します。
ということで、エリザベスは女王となりました。
エリザベスは、「私は国と結婚した」と言って生涯独身を貫きました。
ということで、このチェダー家は、後継が産まれず、エリザベスの代で絶えます。
次の王様は、エリザベスが、亡くなる直前に指名しました。
映画「エリザベス」
家内が、もう一度「エリザベス」を観たいと言います。
実は「ブーリン家の姉妹」も観たいと言いました。そう、これエリザベスの母親のアン・ブーリンのことを描いた映画です。アンがヘンリー王と結婚する少し前に、アンの姉妹もヘンリーの愛人でした。飽きて捨てたみたいですが。
「エリザベス」はPrime Videoにありましたが、「ブーリン家の姉妹」は無かったので、「エリザベス」だけ観ました。
確かに「エリザベス」は、史実を知らなかったらよくわかりません。
エリザベスの異母姉メアリーが女王の時代から始まります。
捕まったプロテスタント信者が縛られて火炙りで死ぬシーンが冒頭です。
で、謀反がバレて首謀者がつかまり、エリザベスも逮捕されてしまいます。
上には書かなかったですが、女のエリザベスに対して、スペイン王家、フランス王家から縁談が来ます。
フランス王家と繋がった隣国のスコットランド女王メアリー(エリザベスの姉とは別人)が、イングランド女王のエリザベスに敵対したりして、あのあたりはコテンラジオで勉強してないとついていけません。
エリザベス女王の家来で、007のMみたいな人、諜報や暗殺等の専門家がいたとか聞いて知ってましたが、その人物をジェフリー・ラッシュが演じてます。この辺りも事前に知ってないと訳わかりませんね。
イギリス人は、自分とこの一番有名な女王の話だから、いろいろ知っているのでしょうけれど、アメリカ人なんかも知っているのでしょうか?
映画では、エリザベスをケイト・ブランシェットが演じてました。