2016年に出版された作品は、胎動篇、追跡篇、激突篇の3巻にわたる大ヴォリューム、大長編であります。
今、Amazon調べたら、上下2巻のバージョンもありです、あ、こっちは電子書籍なのか。
予備知識が無かったのですが、図書館の書棚にハードカバーで3巻並んで存在を主張していたので、まとめて借りてきました。
読み始めまで、少し日数が経ちましたが、読み出すと基本一日1巻のペースで一気に読んでしまいました。
明日は、今年最後の図書館開館日で、かつ、この本の返却期限でありますので、ちょうどのタイミングで読み終えたのです。
折しも予約しておいた本の準備ができたというメールも来てますので、返却と同時に予約した本を借りてくるという、まさにジャストなタイミング。グッドですねえ。
第1巻の胎動篇の帯に書かれた文句を引用してみましょうか。
未解読の<粘土板>と、失踪した恋人
古代の秘密を狙う襲撃者。世界を変える謎を解け。
恋人の里香に会いにストックホルムを訪れた戦場カメラマン・鷹見の目前で、恋人の勤務先である国際言語研究所が爆破された。
現場から鬼気迫る様子で走り去った里香に、未解読の<粘土板>を持ち出した疑いがかけられてしまう。
行方を追ううちに、古代アッシリアのシュメル人の末裔と称する、亡国の民ラガーンの存在を知る。
そして鷹見自身にも襲撃者の手が・・・・・・!
古代と現代を繋ぎ、世界を駆けるアクション・ミステリー、ついに開幕!
なんかすごいでしょ。
解読困難な楔形文字で書かれた粘土板と失踪した恋人を追い、スェーデンのストックホルムとマルメ、コペンハーゲン、東京、ベルリン、そしてイラクを駆け巡り、国を失い世界中に散っているラガーン人の建国の願いと、古代文字解読の情熱、ラガーンの過激派やCIAとの戦い、血湧き肉躍る大冒険活劇なのであります。
「ダビンチ・コード」でお馴染みのラングドン教授シリーズもちょっと意識しながらの作品のような気がします。
面白いのですが、大傑作とか無茶苦茶面白いとか、今のところ言う気がしないのは、内容が派手すぎるせいなのでしょうか。
事件の勃発とともに姿を消した古代言語学者の恋人を追いかけるという終始一貫したブレない目的が、主人公を突き動かすのですが、割合早くから、その女は忘れてしまった方が良い、もうお前への愛情が一番でも無いかもしれないよと思ってしまうぼくがいて、まあ、その辺の、主人公の行動動機について行けない状況も大きいのですけども。
それでも面白いのは確かで、3巻を一気読みさせるだけのものはあったと思います。
古代の楔形文字を使った暗号で書かれた粘土板というアイデアは、なかなかだと思います。その粘土板には、ラガーンの民の国を再建させるための秘密が隠されていたのです。
って、これだけでも面白そうでしょ。
年末年始の暇な時に一気読みするにはボリューム的に、良い感じです。