ちょいとテレビをつけたら、ボクシングの試合。村田諒太のタイトルマッチ。
ああ、これ観なくっちゃと思ったら、村田の試合の前に、八重樫東がIBFフライ級タイトルに挑戦する。
ぼくは不勉強で、八重樫選手は引退しているような気がしてたので、思わずチャンネル変えて、村田諒太の試合が始まる頃に戻ってこようなんて横着な事を考えてしまいました。
でも、折角だから八重樫の試合観たのです。
これ、良かったんですよ。
正直、タイトル防衛成功の村田亮太の試合より良かった。
八重樫が挑戦したチャンピオン、モルティ・ムザラネというのも八重樫と大して変わらない年齢というより八重樫より年上だ。
それでも良い選手でした。
ぼくは八重樫が負けると思って観てました。
ノックアウト負けで最後を飾れよ。
頑張れ頑張れ頑張れ、殴れ殴れ殴れ
って、応援しながら観てました。
「ラスト・ジャンプ」最後の飛翔て気分になっちゃった
「スパローの最後のジャンプ」(Sparrow's Last jump)って短編小説があるって、昔ラジオで大橋巨泉が言っていたのが頭に引っかかっています。
これ、モダンジャズを生み出したバード(チャーリー・パーカー)の、いつもの売人が逮捕されて麻薬が手に入らなくてヨレヨレになり、ウィスキーをがぶ飲みしてやった有名な「ラバーマン・セッション」を小説に書いたものです。
とてもダメなセッションなのですが、レコードになりました。そして、とても有名なセッションです。
バードがこのセッションをやった場所を、さっきからどうしても思い出せません。
カリフォルニアで、どこかの湖の近くだったような気がするのですが。
このセッションの後で、バードはカマリロ州立病院に入院したはずなので、その近くなんだと思います。
ま、そんなことは今は関係ありません。
とにかくヨレヨレのジャズマン、スパロー(バードがモデルなのでスパローにしたんでしょうね)の最後の力を振り絞った演奏を描いた小説です。
あの試合の止め方
八重樫東は、ヨレヨレではありませんでした。
立派によく戦いました。
最後9回に、レフェリーが八重樫をそっと抱いて制止して試合終了させた時に、思わず泣きそうになってしまうほど、よく戦いました。
このレフェリー良かったですねえ。あの止め方。
大事そうに、そっと八重樫の体を抱き寄せるように止めましたね。
これで八重樫東が、引退するのかどうか知りませんが、彼のラスト・ジャンプって言いたくなるような素晴らしい試合でした。