子供の時に、別の映画を観に行った時に、この映画の予告編を観たのです。
まるでラグビーみたいにこけ猿の壺を奪い合うシーン。
面白そうだなと思ったのですが、残念ながら本編は観ていません。
アマゾンのprime Videoに、丹下左膳を見つけました。
タイトルを見て「こけ猿の壺」の話だとは分からなかったのですが、とにかく観ることにしました。
1966年の作品です。
ざくっと内容
将軍のそばにいる、どういう役割なのかわからない愚楽という老人が悪役です。
幕府は日光東照宮の改修をどこかの藩に押し付けるつもりなのですが、愚楽は将軍に「柳生藩にお申し付けください」と唆します。
柳生藩は小さな藩で、資金はありません。とてもこの大事業を遂行する力は無いのです。
しかし、先祖は百万両の軍資金を隠しておきました。困った時に、これを掘り起こして使えと。それを愚楽は狙ったのです。
その百万両の隠し場所は、こけ猿の壺に隠してあるのです。
ああ、ぼくが子供の頃に観た予告編は、まさにこの映画の予告編だったのです。
時の柳生藩当主は丹波哲郎が演じてました。
丹波哲郎は、弟の木村功に命じて、こけ猿の壺を江戸に運ばせます。
しかし、愚楽の放った忍者が、このことを知り、道中で襲撃するのです。
予告編のラグビーの試合のように壺をパスしながらの乱闘は、この襲撃シーンです。
コソ泥の与吉(藤岡琢也)も、泥棒の下見の際に、この壺のことを知り、姉御分のお藤(淡路恵子!!)と共にこの壺を狙ってました。
飛んできた壺を確保して逃げようとしますが、うまくいきません。
壺を抱えたまま切られてしまった柳生藩の侍が、小舟で寝ていたちょび安という子供に壺を預けて、江戸の柳生藩の藩邸に届けてくれと頼んで息を引き取ります。
みんなに追われたちょび安が、飛び込んだのは汚い掘立小屋。丹下左膳の寝ぐらです。
さあ、ここから丹下左膳が柳生藩と愚楽一味を相手に大暴れするストーリーが始まるのです。
中村錦之助
丹下左膳と言えば、「しぇいは丹下、名は左前」の大河内傳次郎ですね。
でも、ぼくは彼の丹下左膳を観たことがありません、と思います。
どうも自信がないのは、丹下左膳は観ているようなのです。
この映画ではないので、もしかすると大河内傳次郎なのでしょうか?
ずっと後になって、テレビドラマで今の中村獅童(中村錦之助の甥)の丹下左膳は観てます。
やはり中村錦之助と言えば、宮本武蔵ですよね。そういうイメージ。
いずれにせよ、ぼくが子供の頃の大スターです。錦之介。
しかし、観てみるとさすが大スター。ものすごく良いです。
ゲヘヘと笑いながら「ヤーだね」なんて言うところなんかゾクゾクします。
魅力的なんです。
殺陣も良いですよお。
今観ても、いろんな洋画の主演者を観た後でも、良いんです、すごく。
そうだ、淡路恵子が出ています。
淡路恵子と言えば、ビンボー・ダナオという旦那の名前が浮かびますが、それと別れた後、ちょうどこの映画が公開された年に中村錦之助と結婚してますね。
変な顔だなと思っているのですが、ちょっと、なかなか素敵ですよ、この映画でも。
ぼくには、彼女はテレビドラマのプランタン化粧品の社長役(「若い季節」です)のイメージが強いです。
監督の五社英雄のことや、「三匹の侍」のことも、書きたかったのですが、もう中村錦之助のことだけでいいです。
もし、あなたがアマゾンプライムの会員であるならば、この映画を観てください。
この中村錦之助を観てください。