ぼくの大学のゼミの先生は、通勤途中の駅で突然タバコをやめようと思ったのです。
で、ポケットからショートピースの箱とライターを取り出して、駅のゴミ箱に放り込んだと言っていました。
こういう風にしかやめられないのかも知れません。
ぼくも、10年以上前のことですが、急にタバコが嫌になりました。
初めての場所に行くと、まずタバコが吸える場所を確認するのが面倒くさくなったし、夏の暑い日にシャツの胸ポケットにタバコとライターを入れているのが煩わしい。
その頃吸っていたのは、ボックスに入ったやつで、角が当たるんです。
どこに行くにも、予備を含めてタバコ2つとライターは忘れない。
すごく不自由な気がして、辞めました。
禁煙しようとは思わなかったのです。
36、7年吸い続けてました。
1日1箱半、ちょっと喉がいがらっぽいけど、「健康のために」なんて考えませんでした。
さすがにトランジットの空港で、ヤニだらけの喫煙ボックスに閉じこもってタバコを続けて数本吸った時には、ああ毒なんだなあとは思いましたが。
ただ、もう十分だと思ったのです。
飽きたというのが正確かな。
すんなり辞められました。
辞めた後も、他人がタバコに火をつけた時の匂いは好きでした。
今のタバコの値段はよくわからないのですが、大まかには把握しています。
ありゃあ大変です。
辞めて良かった。
それに電子タバコというのが出来て、吸っているのを時々見ますが、あれ周りの人にはあまり匂いがしないし、当初、タバコってちょっとカッコいいところがあって、そういうのに憧れた部分もあったのですが、電子タバコ吸っているのはカッコよく無いし、なんで普及しているのでしょうか。
あ、タバコは辞めても匂いは嫌いじゃないです。
葉巻やパイプ吸っている人は好きです。
今でも、たまに鼻の奥にタバコの匂いを思い出すことがあります。
タバコ吸う時の、あの間みたいなのは、あれは懐かしいですね。
テンポがね、大事なんです、生活には。