70代の真実

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「アンタッチャブル」 シカゴのアル・カポネとエリオット・ネス

前回「シン・ジョーズ」の紹介のついでに「アンタッチャブル」に簡単に触れましたが、やはり、それはイカンだろうという後悔の念に苛まれ、とうとうこれを書いてしまいました。

 

アンタッチャブル (字幕版)

アンタッチャブル (字幕版)

 

この映画、ずいぶん昔に観てます。夫婦とも。

でも、ところどころ憶えていますが、基本的に忘れていましたから新鮮な気持ちで観ることができたのです。

 

アンタッチャブル」簡単な紹介

これ実話だし、昔テレビドラマで・・・あ、昔すぎて皆さん観てないですね、きっと。

とりあえずネタバレは気にする必要ないので、ということで。

 

時代は禁酒法

アメリカって時々変な国になります。

禁酒法なんて変な法律を作ったことがあります。1920年から1933年の間です。

ちなみに世界恐慌てのは1929年のことです。

アル・カポネが裁判で有罪を言い渡されるのは1931年です。

 

さて、禁酒法というのは、宗教的な動機で作られた(アメリカは清教徒の国)のだと思いますが、だいぶ無理のある法律で、結局、密造酒・密輸酒の販売でギャングに莫大な利益を与えました。

アル・カポネは、シカゴを根城に酒で大儲けした有名なギャングです。

 

当時の財務省は、酒類の取り締まりも守備範囲でした。

で、連邦政府財務省酒類取締局の捜査官エリオット・ネスをシカゴに派遣しました。

アル・カポネを逮捕しろというミッションです。

禁酒法違反のつもりだったのでしょうが、逮捕したのは脱税の罪ででした。

 

 

映画の話になります

主人公は、この財務省捜査官のエリオット・ネス。ケビン・コスナーです。

敵役のアル・カポネロバート・デニーロがやります。

 

調べてみると、アル・カポネは組織拡大、統合近代化を行ったらしいですね。

ギャングだけど、経営者として優秀だった。

まあ、営業品目が密造酒製造販売、売春業、賭博業といったものなのですが。

 

シカゴの一流ホテルを住まい兼事務所に使ってました。

そのホテル住まいのシーンが冒頭にあります。

市長・市議会、街中がカポネの物です。

警察や裁判所さえも手に入れています。

 

このアル・カポネの街シカゴにエリオット・ネスが赴任してきます。

 

警察を率いて、密造酒の倉庫に手入れに入りますが、警察そのものからカポネに情報が流れてますので、酒なんかありません。空振り。

 

 

チームの結成。アンタッチャブル

力を落としたネスは、橋の上でぼんやりとタバコを吸うのですが、その時、実直なパトロール警官に遭遇します。

職務に忠実で、規則に厳格な老警官ジム・マローン、こういう警官なら信用できる仲間に相応しい。

エリオット・ネスは、このジム・マローンの家を訪ね、カポネ逮捕のチームに入ってくれと頼みます。

マローンはネスの覚悟を試します。

 

ショーン・コネリー演じる、この老警官ジム・マローン、生きることに不器用な頑固者は、ネスの仲間になります。

 

さらに財務省からの応援で、163センチしかないオスカー・ウォレスが加わります。彼は財務省では会計担当なのです。しかし、ウォレスはカポネを所得税法違反で逮捕しましょうと提案します。

ギャング稼業で得た莫大な収入が、カポネの手に入っていることを証明できれば、申告をしていないカポネを逮捕できると言うのです。

 

そして、もう1人、ネスはジム・マローンに連れられて警察学校に行き、新米の警官で射撃が得意な者の中からイタリア系のジョージ・ストーンを選びました。

すごく若いアンディ・ガルシアです。

 

 

カポネの起訴

ネスのチームは、カナダからウィスキーを密輸しようとしているカポネの子分たちを、カナダの騎兵隊の協力で襲います。

撃ち合いの結果、カポネの帳簿と帳簿係を手に入れます。

金の持って行き先は暗号で書いてあります。どれがカポネなのかが分かったら、カポネを逮捕できます。

帳簿係の口を割らせ、彼を証人にしてカポネを起訴します。

 

しかし、警察署のエレベーターの中で、証人の帳簿係も財務省から来たチビのウォレスもカポネの殺し屋に撃ち殺されてしまいます。

 

この殺し屋、普段は白いスーツを着ています。フランクという名前。ビリー・ドラゴという俳優が演じていますが、この人のルックス、けっこう怖いのです。

 

 

起訴を諦めない

肝心の証人が死んでしまったので、起訴は取りやめです。

しかし、老警官ジム・マローンは、諦めません。

「検事に起訴を取り下げるなと言え、説得しろ」とネスに言い、自分はカポネの他の帳簿係を捕まえるために夜の街に飛び出していきます。

 

ジム・マローンは、カポネの帳簿係が、夜中の12時5分にユニオン駅を出る列車に乗って逃げることを突き止めます。

 

マローンはネスに電話しますが、まだ検事のところに行って戻ってません。電話を取ったアンディ・ガルシアのストーンに「ネスが帰ってきたら、おれの家に来てくれ」と伝えます。

しかし、全身白づくめの殺し屋フランクが、マローンを殺しに家にやってくるのです。

 

マローンの家で銃声がしたと聞きつけ、ネスはストーンを連れて駆けつけます。

今際の際にマローンは、帳簿係の情報をネスに伝えて息を引き取ります。

 

 

シカゴ・ユニオン駅の大階段

これが良いんです。

すごく良いシーン。

 

帳簿係が乗る列車は知っていますが、誰が帳簿係なのかは知りません。

駅の中を見張るネス。

真夜中だから人は少ないです。

その夜中の駅の階段を乳母車と大きなトランクを抱えた母親が登ろうとしています。

乳母車を一段一段と引っ張って上げていきます。

時間がかかります。

時間が迫り、ネスは飛び出して行って乳母車を引き上げてやります。

しかし、ギャングの手下に連れられて帳簿係が駅に入ってきます。

彼らは、その大階段を降りてホームに向かおうとします。

ネスは、もう少しで乳母車を一番上に上げるところです。

ネスに気付いたギャングは銃を出します。

危険なのでネスは乳母車を下に向かって放します。そうしないと銃弾が赤ちゃんに当たるかもしれません。

 

そういう状況で撃ち合いが始まります。

あああ、赤ちゃんが!!

 

1人を残してギャングの手下はやっつけました。

乳母車は、一番下に落ちそうな瞬間、アンディ・ガルシアが飛んできて乳母車を下から受け止めました。

彼は、乳母車の下で仰向けになりながらも、支え、そして片手で拳銃を構えています。

 

1人残ったギャングの手下は、帳簿係を抱き寄せ、拳銃を突きつけています。

「おれを撃ったら、こいつを殺す。たった1人の証人が死ぬぞ」

ネスは拳銃を下ろしますが、下にいるアンディ・ガルシアは片手の拳銃を下ろしません。

 

そして、冷静に狙いを定め、一発撃つのです。

 

ああ、ほんと、ここ名場面。

 

監督、デ・パルマだった。

 

裁判

証拠も証人もいて、証言が得られて、カポネは絶体絶命。

しかし、笑っているのです。

なんでだ?

 

もう、文字数がすごくなっているので、これ以上は書きません。

 

 

新たな展開の導入部として

ネットでね、映画のことを確認するのに、アル・カポネも調べました。

11年の懲役なのですが、どうなったのか知りたかったのです。

服役中に梅毒の症状が出て、頭おかしくなって、釈放後も病院です。

 

でね、経歴とか調べると、どんどん他のギャングの名前が出てきて、それを調べだすと、キリがありません。

ラッキー・ルチアーノなんか、調べると面白いです。

 

そのうち、コーザ・ノストラ関係のブログ記事書きたくなりました。

ちょっと調べがきついので、すぐに書けないとは思いますが。

かなり面白いと思います。

 

そして、その話は、また別の話にリンクさせようと言う企みがあります。

今日のこれは、それらのイントロとして。