トム・ハンクスって、ちょっとコミカルな俳優という認識をしていました。
いつの間にこんな風になってしまったのか。
やはり「フォレスト・ガンプ」あたりからでしょうか。
名優になろうとしているような印象をこちら側にいだかせます。
年取ってきて、ちょっとジャック・レモンみたいに見えなくもないんで、そう言う感じのコメディも出来るんじゃないのかと思いますが、全くそっち方面には目もくれません。
ぼくはダン・ブラウンのラングドン教授をトム・ハンクスが一手引き受けしてるのは、ちょっと残念なんです。
あ、けっしてトム・ハンクスが嫌いというわけではありません。
ペンタゴン・ペーパーズ
さて、ぼくは何の予備知識もなく、プライムビデオの星4つの作品を選んでいました。
ほぼ毎日のように観ているので、地味な感じがする作品を後回しにしていても、やがて観ることになります。
「ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書」てのは、紹介文を読んでもちょっと地味な気がしてたのです。
ところが、どっこい。
メリル・ストリープが出ているのは、すぐに分かりました。
ワシントンポストの社主。
ちょうど会社が株式公開する直前の時点です。
大統領はニクソンでした。
政府内でベトナム戦争についての膨大な量のレポートが作られました。
その中には、アメリカは勝利が無いとわかっていて戦争を始めたことなど、とても外部には見せられない内容が詳しく書かれています。
この内容にショックを受けた政府内の人間が、これをコピーしてニューヨークタイムスに一部をリークします。
ニューヨークタイムスは、この記事を掲載し大きな注目をあびます。
ホワイトハウスはニューヨークタイムスに発行差し止めの処置を取ります。国家の機密を漏洩したのですから。
さて、上記の経過の始め頃、ワシントンポストの編集長ベン・ブラッドリーはニューヨークタイムスが、何か特ダネをつかんだ気配を察知して、それが何なのかを探り始めていました。
そして、ニューヨークタイムスの特ダネ記事を目にします。
膨大な資料ですから、リークは続くはずですし、ニューヨークタイムスの記事も続く予定だったのですが、政府により差し止められています。
ワシントンポストの記者は、そのリークした人物を探します。
そしてついにその人物と会い、資料のコピーの全てを手に入れます。
編集長ベン・ブラッドリーは、ワシントンポスト内でもこの資料の事は秘密にして、選んだ仲間を自宅に呼んで、この資料の解読を始めます。
そして、これを記事にできる状態になった時点で、編集長ベン・ブラッドリーは、社主に連絡をします。
メリル・ストリープです。
裁判所が、この記事の掲載差止命令をニューヨークタイムスに出しています。
ワシントンポストがこれを掲載することに問題は無いのか。
社主ごと監獄に入る可能性もあります。
今、株式公開をしようとしていますが、これに障害となるかも知れません。
社主は悩みます。
と、この時点で、間抜けなぼくは、編集長のベン・ブラッドリーを演じているのがトム・ハンクスだとようやく気がつきます。
最初からそんな気はしてたのですが、トム・ハンクスらしく無かったんです。
なかなか良いじゃない。
良いんです、このトム・ハンクス。
これ以上、映画のあらすじは書きません。
最後は、「ああ良かった」になるのですが、ラストは、夜中ビルの警備員が、そのビルの中の民主党の事務所のドアの鍵が開けられていることに気付き、部屋の中を調べようとしているシーンで終わります。
ビルの名前は、ウォーターゲートビル。
次に続くでしょ。
大統領の陰謀
はい、あの「ペンタゴン・ペーパーズ」のラストシーンは、同じワシントンポストの二人の記者が活躍するウォーターゲート事件を示しているのです。
で、ツタヤで「大統領の陰謀」を借りてきました。
古い映画です。
昔、新宿あたりの映画館で観ました。
ロバート・レッドフォードもダスティン・ホフマンも若いです。
この二人は、ワシントンポストの記者です。
「ペンタゴン・ペーパーズ」の出来事のすぐ後なんでしょう。
編集長ベン・ブラッドリーもいます。
こっちはジェイソン・ロバーズ。
ああ、このたたずまい、この姿勢、この仕草、馴染んでいます。さっきまで観てたから。
トム・ハンクス、このジェイソン・ロバーズのベン・ブラッドリー何回も観たでしょう。
いつものトム・ハンクスと違うはずです。
彼、このジェイソン・ロバーズを演じていたんですね。
なるほどなるほどと、観ました。
昔は、そう思わなかったんだけど、レッドフォードカッコいいですね。
ダスティン・ホフマン観てたら、突然嵐の二宮くんを思い出しました。
みなさん、いろいろ努力しているんです。
ということで
この二本、どちらもすごく面白いし、続けてみると余計にいいです。