ぼくが生まれた家には、イチジクの木がありました。
父親が、田舎からイチジクを一本もらってきて植えたらしいです。
毎年、たくさんの甘い実が成り、毎日食べて、食べきれないものは、母がジャムにしました。
ぼくは、イチジクが好きで、このジャムも大好きです。
でも、売っているものだとは思っておらず、東京に出てきてから、果物屋の店先などにイチジクが売られているのを見ると、不思議な気がしました。
東京から引き上げてきて、自分の家を建てた時に、庭の木は、父親が好きなようにしましたが、どういう訳か、イチジクは植えませんでした。
時々、無性にイチジクのジャムが食べたくなり、買ってきたりしますが、去年イチジクの木を庭に植えようと考えました。
ホームセンターで買い、庭に植えればいいのですが、ちょっとおっくうになり、放っておいたら、家内が植えてくれました。
ぼくは、その木を見にも行かず、結局うまく根付かず、その木は枯れました。
今年も、家内が、スーパーでイチジクを買ってきます。
美味しいです。
今朝、またイチジクを植えてみようかと思いました。
でも、また枯らすだけだしと雨の空を見上げてます。