レベル1
ELSには9つのレベルがあり、各レベルは4週間の授業です。
うろ覚えですが、レベルとレベルの間には、お休みがあったような気がします。これ、不確かです。
ぼくのように、外国からやってきて入学する者は、最初にどのレベルに編入されるか決めるために、試験を受けます。
日本人は、大概レベル5か6あたりらしいです。
ぼくは、全く途中から入ったので、各レベルとも始まって1週間ほどのところだったので、次のタームが開始されるまでは、オブザーバーとして、レベル1のクラスにいることになりました。
一番下の入門クラスです。
レベル1の先生は、リンダと言いました。
小学生の1年か2年生くらいの男の子のお母さんで、薄い茶髪というか暗いブロンドの髪で、優しそうな、見て安心するルックスの人でした。
はっきり言って、大学卒業した日本人には低すぎるレベルでしたが、ぼくはここに3週間ほどいたことは、とても良かったと思います。
授業でリンダは、英語は、特別なごく一部の例外を除いて、発音通りのスペルです、あるいは、スペル通り発音しますと言いました。
これ、ぼくにとっては衝撃的な事実でした。
皆さんの中学のときの英語授業は、ぼくらの時とは違うのでしょうが、ぼくらの時は、
英語はヒヤリングが大事
英語はアメリカ人の発音で
とか言って、テープレコーダーを何回も聞かされました。耳で覚えるという方針です。
トンネルは、タノーと聞こえるだろなんて言われたのを覚えてます。
英語はスペルとは違う発音の単語があると言われました。全部違うとは言われませんでしたが、発音とスペルは切り離されました。
当然、スペルは暗記するものとして取り組みました。
しかし、このレベル1の授業で言われたことは、衝撃的に正しいです。
ぼくの中学の英語の先生もいい先生だったし、良い授業をうけました。
それでも、中学一年生の英語の授業は、アメリカ語の母音と子音を徹底的に練習すると良いのにと思います。
母音と子音を正しく知っていれば、スペルが簡単になるし、たとえ流暢でなくても、アメリカ人みたいに話せなくても、喋った英語は通じます。それにヒヤリングも楽になるし。
そして、もう一つ。
レベル1の授業は楽しかったのです。
先生も好きでしたが、生徒たちもレベル1の英語でお互い話すので、子供みたいな感じがしました。不自由なので、まず笑顔、そしてたどたどしく話しました。
生徒は、アラブ人と南米からの人達です。
周りのみんなは17,8で若いし、日本人は若く見えるので、ぼくも18くらいに見られてました。
あえて否定はしませんでした。
安心して喋れたのです。
ぼくは性格が変わりました。やたら授業中に発言しました。とにかく話すのです。それが楽しかったのです。
後で、上のレベルに行った時に、先生から
「あなたは本当は日本人ではないでしょう。わたしは日本人を何人か教えましたが、日本人は何も喋らず、黙って上品にしていますよ」
なんて言われて笑われました。
レベル決め
3週間経過し、レベル1も終わりました。
編入試験を受けて、ぼくはレベル5から勉強することになりました。
平均的日本人の並の中か下というところですかね。
ぼくの英語の勉強が始まりました。
あ、授業で先生たちはゆっくりハッキリ喋ります。ぼくたちが喋るのを聞く時も、きっちり聞いてくれました。外国人の英語に慣れていますしね。生徒たちに授業内容がわからないと 困りますからね。