老人ホームに入っている90歳の認知症老人が主人公の映画。
自分の部屋で、主人公の老人、ゼヴが眼を覚ますところから始まる。
「ルース」って奥さんの名前を呼ぶが、返事がない。ベッドから起き上がって奥さんを探し、ドアを開けると、そこは老人ホームの廊下。介護士の女性が来て、「奥さんは一週間前に亡くなっていますよ」と、教える。
もう、忘れていたのだ。
ああ、そうかと納得したゼヴは、その介護士に聞く。「君は誰だっけ」
彼女はゼヴの世話をしているものである旨、告げる。
というのが、冒頭のシーン。
一回寝て起きると、いつも奥さんが亡くなったのを思い出せず、「ルース」と呼びかける。
これが、一緒に見てた家内にウケてた。
そういう老人のゼヴは、アウシュビッツの生き残り、この辺りは、奥さんの初七日(と言うのか、とにかく死後一週間の喪明け)の法要で、ユダヤ人がかぶる丸い帽子を頭に乗っけているのと、同じ施設に入っている、やはりアウシュビッツで家族を殺されたマックスという友人との話で分からせてくれる。
で、最近のことは何も憶えていないゼヴが、奥さんが亡くなった時に、自分がこれからしようと思っている決意をマックスに語ったのだが、それは当然憶えていない。だから、マックスは、それを手紙に書いておいて、初七日明けに、その手紙をゼヴに渡す。
自分の家族をアウシュビッツで殺したナチスの将校は、戦後、ユダヤ人の名前を騙りアメリカで暮らしている。ゼヴは、そいつに復讐するために、老人ホームを抜け出て、旅に出る。
という展開。
ただ、毎度、目覚めた後は、すっかり忘れているので、手首に「手紙を読む」と書いて、手紙を読み直してミッションに取り組むということになる。
息子は、老父を心配して、警察に頼んだり、いろんな病院に電話する。
偽名が一致する対象者は四人。
老人ホームのあるペンシルバニアからクリーブランド、カナダ、ネバダ、それから、あ地名忘れた、カリフォルニアとネバダの境の渓谷だっけ山だっけ、とにかく認知症老人の旅路は長く、大変でした。
最後はなかなかです。説明も出来ないし、どうとも言えない。
見てのお楽しみです。
僕は、プライムビデオで見ました。
とにかくすごく面白いです。まあ、客観的に見て老人のぼくには、ああ、ひょっともしたら、こんな風になるのかも、なんて、笑いながら、怖さも感じました。